◆JR男鹿線(秋田県)◆

◆2013年3月20日(水)、2023年7月8日(土)撮影
(概要)
 男鹿線(おがせん)は秋田県秋田市にある追分駅と秋田県男鹿市にある男鹿駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。奥羽本線秋田駅〜追分駅間を含む秋田駅〜男鹿駅間には「男鹿なまはげライン」の愛称が付けられている。

男鹿半島の南側を日本海に沿って走る。海側からの強風等に備え、沿線には防風林が整備されている箇所が多い。また住宅も多いことから、車窓に日本海を眺めることは出来ない。羽立駅からは男鹿温泉郷方面、男鹿駅からは門前方面へ秋田中央交通の路線バスが発着している。

(歴史)
 男鹿半島にある船川港と奥羽本線を結ぶために軽便鉄道法により建設された鉄道である。1913(大正2)年から1916(大正5)年にかけて船川軽便線(ふなかわけいべんせん)として全通した。1922(大正11)年、軽便鉄道法の廃止により船川線(ふなかわせん)に改称。1937(昭和12)年には、貨物線が船川港へ延長された。当初は貨物輸送が目的であったが次第にその目的も薄れていった。対照的に男鹿半島が観光地化される従って観光需要が増え、1968(昭和43)年には沿線の観光振興のため、船川駅を男鹿駅に改称、線名も男鹿線と改められている。また、秋田市の近郊であるために住宅地造成が盛んになり、現在は通勤通学の需要も多い。

 一部の列車に線内運転があったが、現在は秋田駅発着に統一されている。

 1980(昭和55)年頃には季節列車である急行「おが」(上野〜秋田間(奥羽本線経由))が男鹿線に乗り入れ、線内を快速として運転(停車駅:追分、二田、船越、脇本、男鹿)したこともあったが、客車列車のため加減速性能が悪く、また列車交換による待ち合わせなどにより、男鹿〜秋田間を1時間4分〜1時間19分(1980年9月現在)を要し気動車による各駅停車の普通列車より遅かった。

 また、1987(昭和62)年の国鉄分割民営化後も、沿線で産出する石油の輸送のための貨物列車が運転されていたが、2002(平成14)年に貨物輸送が廃止され、同時に男鹿〜船川港間が廃止となった。

起点の追分駅にはゼロキロポストは設置されずに「JR男鹿線起点駅」の看板が設置されている。なお、「停車場中心」が起点となっていることがわかる。(2013年3月20日(水)追分駅にて撮影)


レール上には「0K」のペイントがされています。
(2020年8月2日(日)追分駅にて撮影)

男鹿線(左)と奥羽本線(右)との分岐点
(2017年4月9日(日)牛坂踏切より撮影)

天王〜船越間に架かる八郎川橋梁。現在では稼働していないものの、全国的にも珍しい可動橋。ちょうど電車の下の周りと違う橋桁部分が可動していた。
(2013年3月20日(水)撮影)
駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
追分駅おいわけ - 0.0

秋田市 1902(明治35)年10月21日
※奥羽本線の駅として
出戸浜駅でとはま 5.1 5.1 潟上市 1951(昭和26)年12月25日
上二田駅かみふただ 3.2 8.3 1956(昭和31)年11月26日
二田駅ふただ 2.1 10.4 1913(大正2)年11月9日
天王駅
古レールについて
てんのう 2.8 13.2 1956(昭和31)年11月26日
船越駅ふなこし 1.7 14.9 男鹿市 1914(大正3)年11月8日
脇本駅わきもと 4.0 18.9 1914(大正3)年11月8日
羽立駅はだち 4.8 23.7 1915(大正4)年12月1日
男鹿駅おが 2.9 26.6 1916(大正5)年12月16日

1913(大正2)年11月9日 【開業】船川軽便線追分〜二田(10.4km) 【駅開業】二田
1914(大正3)年11月8日 【延伸開業】二田〜脇本(8.5km) 【駅開業】船越、脇本
1915(大正4)年12月1日 【延伸開業】脇本〜羽立(4.8km) 【駅開業】羽立
1916(大正5)年12月16日 【延伸開業・全通】羽立〜船川(2.9km) 【駅新設】船川
1922(大正11)年9月2日 【線名改称】船川線
1937(昭和12)年6月10日 【延伸開業】船川〜船川港(1.8km)(貨物線) 【駅新設】(貨)船川港
1950(昭和25)年7月25日 【仮乗降場新設】出戸
1951(昭和26)年12月25日 【仮乗降場→駅・改称】出戸→出戸浜
1956(昭和31)年11月26日 【駅新設】上二田、天王
1968(昭和43)年4月1日 【線名改称】男鹿線 【駅名改称】船川→男鹿
1987(昭和62)年4月1日 【承継】東日本旅客鉄道(第1種:追分〜男鹿 26.6km)、日本貨物鉄道(第2種:追分〜男鹿 (26.6km)、第1種:男鹿〜船川港 1.8km)
1991(平成3)年3月26日 CTC化。
2002(平成14)年1月1日 【第一種鉄道事業廃止】男鹿〜船川港(-1.8km) 【第二種鉄道事業廃止】追分〜男鹿(-26.6km) 【駅廃止】(貨)船川港
2004(平成16)年9月17日 奥羽本線の秋田〜追分間を含む秋田〜男鹿間の愛称を「男鹿なまはげライン」とする。同年10月16日より案内開始。
2017(平成29)年3月4日 蓄電池駆動電車EV-E801系「ACCUM」が運行開始。
2018(平成30)年7月1日 【駅移転】男鹿 【営業キロ改定】羽立〜男鹿 (-0.2km)。
2021(令和3)年3月13日 ダイヤ改正により、全ての列車をEV-E801系電車によるワンマン運転に統一し、かつ都市型ワンマンに変更。東北地方における都市型ワンマン運転は栃木・福島の県境越区間に次いで2例目。
2023(令和5)年5月27日 全線でICカード「Suica」の利用が可能となる。
wikipediaより参照
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