◆旧大間線(未成線)(青森県)◆

◆2010年10月8日(金)撮影
(概要)
 大間線(おおません)は、青森県むつ市にある大湊線下北駅から大間まで建設が進められていた未成線(一部は大畑線として開業)である。

(歴史)
 津軽海峡に面した下北半島は日本の国防上重要な拠点で、陸奥湾側の拠点のあった大湊まで鉄道が開業したのは1921(大正10)年のことであった。翌年に制定された改正鉄道敷設法においても別表第1号に「青森縣田名部ヨリ大畑ヲ經テ大間ニ至ル鐡道」として規定されたが、しばらく着手されることはなかった。

 この予定線が建設線に昇格するのは、大間にあった海軍の要塞の施設強化が目的で、後には本州と北海道を結ぶ青函連絡船が戦争による空襲により被害を受けることを想定して、津軽海峡の最短部である大間〜戸井間を代替航路として利用する計画も追加されるようになった。そこで、工事を2期に分け、1937(昭和12)年に第1期線として下北〜大畑間が着工され、1939(昭和14)年に開業した。大間までの予定線(大間線)も引き続いて建設が進められたが、太平洋戦争の戦局悪化による資材・人力不足により1943年12月に工事は中止された。津軽海峡の対岸にあたる北海道の亀田半島においても要塞の施設強化のため戸井線が建設されていたが、これも未成のまま工事が中止されている。

 戦後しばらくは放置され、「予定線」として残されていた。「青函隧道」計画が出されたときは、東ルートとして脚光を浴びるようになる。しかし、1968(昭和43)年に西ルート(現在の青函トンネル)に決定してからは予定線として記載されることもなくなった。東ルートに決定していれば恐らく開通していたと思われる。海峡を挟んで接続する予定だった戸井線も同じく未成に終わった。
1.旧大畑駅〜旧釣屋浜駅 2.旧木野部駅周辺
3.赤川駅周辺 4.下風呂駅周辺
5.桑畑駅周辺
参考サイト:
wikipedia
●「山さ行がねが」(http://yamaiga.com/index.html)内「廃線レポート 大間線」(http://yamaiga.com/rail/ooma/main.html)

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