PHASE-50「最後の力」


 とうとう最終回です。辛口に批評すれば、最終回にしてはとても雑だし、ストーリーも珍妙かつ理解に苦しむ展開だなという印象があります。最終回が近づくにつれて、ストーリー展開が半ば破綻かつ崩壊していましたから、心配していたんですが、とうとう最悪の事態を迎えてしまいました。

 まず最大のものとしては、シン対アスラン、キラ対レイ(CPにあらず(笑))の因縁の対決をもうちょっと丁寧に描いてほしかったですね。シンとレイは過去に大きなトラウマがある人なので、そのトラウマを克服する過程をもっとわかりやすく時間をかけてほしかった。結局は最終回だから無理矢理納得させたような印象があります。これはとても残念なことです。

 あと「レクイエム」の標的にされたオーブ本国でしたが、全く話しの中では蚊帳の外でした。カガリたんかわいそうです。最終回にもっと絡んできていい人なんだと思いましたけど。オーブ本国での緊迫したシーンもほしかったです。

 単純に考えると、オーブ軍がザフト軍と互角に戦える戦力を有していたのかとても疑問です。テレビに出ていた範囲内で見てみると、戦艦は「アークエンジェル」と「エターナル」しかなく、これでは兵力差がありすぎて無理です。もともと中立国ですから、ほかのオーブの宇宙艦隊もそんなに多いとは思えませんし。・・・なぜ戦うことができたのかが謎です。

 そして、デュランダル議長対キラ、そこにレイとタリア艦長が駆けつけるのは半ばお約束的で予想の範囲内でわかるんですが、なぜデュランダル議長がキラ(あとラクス)を排除しようとしたのか、なぜ、レイがデュランダル議長を撃ったのか、謎だらけです。単にワタクシが理解できなかったから?デュランダル議長から真相を直接聞きたかったです。結局、核心とも言えるブラックボックスを墓場に持っていってしまったので、真相は分からずで、とても残念です。

 そして、タリア艦長がキラにマリュー艦長へ「自分には子供がいるの」ということを伝えてほしいと言っていましたが、これは続編への布石なんでしょうか?それに誰との子供なんですか?全くの説明不足です。

 唯一の救いは、イザークとディアッカとのやりとり。ディアッカが敵艦であるはずのエターナルをなぜ援護をするのかという問いに、イザークが

「あれは元々我々の船だ」・・・

納得(笑)。あと、シンとルナマリアが生存していたことでしょうか、これでシンも過去に一応の区切りをつけられるのでしょうか。



(2005.10.1記入)