PHASE-31「慟哭の空」

(まずは総括)
 ここ29話から、なんだかストーリー構成の質が高くなってきたような感じがします。一時、サブキャラがただのモブ化していて、うまく使ってくれよと若干の不満がありましたが、この31話はそれぞれのキャラクターがうまく使われていてとても満足です。いままでのストーリーでこの回が最高だと自分的には思います。

(感想)
 まずは、ミリアリアがかわいそうで、トールはあれじゃたぶん生きていないでしょう(あのシーンをコマ送りして見たら、首と胴体が・・・)。何だか、「Vガンダム」でウッソのお母さんの最期とダブってみえてしまいました。
オーブに救助要請をするラミアス艦長の「責任は私がとります!」と言うシーン。ここでジーンとしました。やっぱり一番辛いのはラミアス艦長でしょう、たぶん。
 オーブに救助されたアスランとカガリのやりとりが最大の見せ場というかこの話の根幹です。戦争では「こっちがやらなくてはこちらがやられる」という現実では、やっぱり「仕方がない」としか結論がでないのでしょうか。たぶん誰が正しくて誰が悪いとは言えないでしょう。なぜなら戦争とは、不条理と不可分だから。
 フラガ少佐、たった一機でキラとトールのことを探しに行こうとします、やっぱり漢たるものこうでなくては。それを止めに行ったラミアス艦長の言葉「それで、あなたまで戻ってこなかったら・・・」、その言葉を聞いて察したのか、フラガ少佐は多くを語らず一言「ラジャー」。さすが大人です。
 バジヌール副長の命令で、キラとトールの遺品を片づけようとトールのベットに行ったサイ。そこで、憔悴しきったミリアリアを気遣って、回収箱を隠すシーン。あのサイの優しさがせめてもの救いです。とこで、トリィも遺品として回収されるんでしょうか?と馬鹿な考えが・・・。
 ザフトに収容されるアスランに向かって、イザークが「貴様、どの面下げて戻ってきた」と言いますが、これは彼なりにアスランのことを心配していたってことなんですね、いかにも彼らしい一言でした。イザークの性格、何だかだんだん丸くなってきていい感じになっているような。もともとそういう風な人間なのかもしれませんね。ちょっとイザークを見直しました。
 最後に、キラがなぜ、ラクスの所に?謎が深まります。まさか爆風でプラントまでとばされた・・はありえませんね。それとも瞬間移動する性能をキラがもっていた、恐るべしコーディネーター(だから違うって)。

(腐女子的感想、あくまでも妄想なので、話半分に聞いてくれ)
 カガリに押し倒される(?)アスラン。な、艶めかしい。アスラン受けでもオーケーかなとちょっと動揺してしまいました。基本的にはキラ受けシンパなんで。
 またまた、カガリとアスランのやりとりのシーンです。キラのことについて、アスランがうつろな目で微笑みながら「知っているよ、よく」というセリフ、この部分だけ見ると何だかアブナイ。確かにトリィの盗撮機能で常時監視してるんだから(ウソです)。

(補筆)
 いま気がついたことなんですが、カガリが無惨に破壊されたストライクのコックピットをのぞくシーンがありますけど、もしあそこに人間(キラ)がいて、爆発による熱風を受けた場合、体が邪魔してコックピットのシートが人型に溶けずに残るはずなんですが、実際はシート全面が溶けていましたよね。ということは、高温の熱風がコックピット内に到達する前、すなわち爆発する前に脱出していた、というわけですね。ワタクシとしたことが、うっかりでした。それが分かっていたら、最後までハラハラしてみる必要がなかったのに・・・。
 しかし、どうやって脱出したのか、未だに謎・・・。まさかどっかに隠し扉があって、そこから脱出したとか(忍者屋敷でもあるまいし)。やっぱりテレポート?(しつこい)。



(2003.5.12、13(補筆分)記入)