◆アメジスト(Amethyst)(和名:紫水晶)◆
2月の誕生石、水瓶座、射手座の守護石
2月の誕生石で、宝石言葉は、誠実、高貴。語源は、古代ギリシア語「アメタストス」(酒に酔わない)。
古くから宝石として使用され、紀元前3000年の古代エジプトでは、アメジストを使用したアクセサリーや印章が作られたという記録が残っています。また、旧約聖書では、ユダヤ教の大祭司が胸当てにつける宝石の一つにアメジストが使用されます。カトリックの司祭や枢機卿の服や指輪、ロザリオにアメジストが司教石として飾られていますが、これは十字架に張り付けにされたイエス・キリストが流す血を示すものとされているのと同時に、邪悪な欲望から精神を守る効用があると信じられているためです。
ちなみに古今東西を問わず昔から紫は高貴な色とされ、特に中国では、皇帝以外に使ってはいけない色でした。
アメジストの色合いは、バイオレットからレッドパープルで、色は濃く色むらのない石が最も好ましいとされています。また、最も価値のある色は、パープリッシュ・レッドからパープルレッドで、ぞくにシベリア・アメジストまたはウラルと呼ばれています。
アメジストは、天然のものと、人為的に合成したものとがあるが、それほど値段に差がないため、あえて区別しません。
主な原産国は、ブラジル、ウルグアイ、メキシコ。インド、ロシア、南アフリカで、この中で、ブラジルのバイア州産のものが最良質とされています。
◎Colum◎
【名前の由来はギリシア神話から】
アメジストの名前の由来は、ギリシア神話にさかのぼる。酒の神デュオニソス(バッカス)が気まぐれのうさ晴らしに、月の女神アルテミス(ディアナ)に参拝に行く途中の女性アメジストを家来に襲わせようとした。天から見ていたアルテミスは、この襲われた少女を助けるためにその体を白い大理石に変えてしまった。デュオニソスは深くこれを反省し、大理石にワインを注いだ。すると、その少女の体は美しい紫色の宝石に変化したという。
【二日酔いに効く?】
ギリシア神話の故事がもとになって、中世ヨーロッパでは、アメジストのグラスでワインを飲むと、酔わないと信じられ、またアメジストの粉末は二日酔い防止の薬として使用されたという。もちろんこれは迷信です。
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