◆ガーネット(Garnet)(和名:柘榴(ざくろ)石)◆
1月の誕生石、牡羊座、射手座の守護石
1月の誕生石で、宝石言葉は、友愛、真実、勝利。語源は、ラテン語「granatum;グラナトゥム」(種)。日本名の柘榴石という名前は、ある科学者が初めてガーネットを見たときに、熟れた柘榴の実を連想したのが由来と言われます。
ガーネットは、人工的なカッティング加工を行わなくても、自然界で見事な斜方12面体で産出されることが多く、宝石の中ではもっとも形の整った宝石であることから、古代エジプト時代からお守りとして用いられてきたもっとも古い宝石で、旧約聖書にも、ノアの箱船の灯火として用いられたと伝えられています。当時は、ルビー・ガーバンクルと呼ばれていたようです。
中世ヨーロッパでは、魔除けのお守りとして使われ、また、したたる血の色をしたものは、血液を固める力があると信じられたため、十字軍の兵士が戦場で肌身にはなさず持ち歩いたという逸話があります。
主な原産国は、ブラジル、アルゼンチン、モザンビーク、マダガスカル、タンザニア、スリランカ、ロシア、ミャンマー、オーストラリア、アメリカ、ケニア、南アフリカ、ナニビア、ジンバブエ、チェコ、インドなどとたくさんの国々で産出されています。
◎Colum◎
【ガーネットの種類】
ガーネットといえば、ルビーに似た赤い色を連想しがちですが、実はガーネットほどバリエーションに富んだ宝石はなく、ブルーを除いたほとんどの色があります。そこで大別すると次のようになります。
1.アルマンダイト・・・一般にガーネットと呼ばれる宝石で、濃い赤色。
2.ロードライト・・・アルマンダイトよりやや紫がかかった赤色。
3.グロッシュラーライト・・・グリーンガーネット、ツァボライト(グリーン)、ヘソナイト(オレンジ)など幅広い宝石を含む。
4.スペサタイト(またはスペサティン)・・・紫色や褐色を帯びた赤色で、赤みを帯びたオレンジ色。
5.パイロープ・・・紫色を帯びた血色に近い赤色。永遠の貞節と純血の象徴とされていました。
6.カラーチェンジド・・・見る角度によってブルーや紫色がかった赤に見えるガーネット。
7.アンドラライト・・・黒っぽい色をしたもの。
※パイロープ・ガーネットのデータ |
化学組成 | Mg3Al2(SiO4)3 |
硬度 | 7.0〜7.5 |
比重 | 3.5〜3.8 |
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