田頭城(岩手県八幡平市)

◆2020年5月5日(火)撮影
 田頭地域中心部にある標高三二〇mの独立した丘陵を館山と呼んでいる。むかし、田頭城があった山だからである。
 かって、岩手日報が五千号記念事業に観光地の人気投票を行ったとき、二位に入ったほど遠望絶佳の名所である。現在は公園化されているが、東、西、南は急斜面で険しく、北は堀割で空堀をめぐらし、岩手郡北部では最も防御性の高い城であった。
 城地は高さ四十五mで、南北一五〇m、東西七〇mの館跡が歴然としている。建造物もあったらしく、ため池まで備えている。現在の国道二八二号線ができる前は、岩手郡から鹿角、秋田、津軽に至る鹿角街道の要所であった。奥々風土記所載岩手郡内十四ヶ城の中に入っている。
 城主の田頭氏は工藤家の支流。葛巻河内信祐の二男が、第二の田頭氏を創設、田頭右衛門左直祐と称し、天正年間に一千石を領していたことが『南部諸士由来』などで明らかであるが、それ以前の第一の田頭氏のことは伝説程度のことしかわからない。
 田頭氏の系図も、末えい(裔)所蔵のものと、南部藩参考諸家系図とかなり違っている。田頭城の遺構を見れば近世の城に近い造り方をしていることがわかり、直祐の代に築城したものと思われる。
平成二十年八月
田頭地方振興協議会
(現地案内板より)

案内板

案内板

縄張り(地形図)

縄張り(概略)

入口には駐車場が整備されています。田頭郵便局が目印です。

入口

三の丸

二ノ丸
遊具が設置されています。

本丸

本丸にある祠と巨木

本丸の最高峰は急峻な岩場となっています。

本丸からの眺め
岩手山

本丸からの眺め
八幡平

本丸からの眺め
姫神山

本丸からの眺め
早池峰山

本丸からの眺め
ふもとの平野と鹿角街道が一望出来ます。

本丸と北の丸をつなぐ橋。

本丸と北の丸は空堀で分断されています。

北の丸
東屋が建っています。

北の丸からの眺め

北の丸からふもとまで人工的に整地された三段ほどの曲輪よりなっています。

三の丸までは自動車で来ることが可能のようです。

ふもとまで細い道が続きます。

ふもとにあるもう一つの駐車場。前述の駐車場と城を隔てて反対側にあります。

ふもとにある東慈寺。

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