(概要) 大洗鹿島線(おおあらいかしません)は、茨城県水戸市の水戸駅から鹿嶋市の鹿島サッカースタジアム駅に至る鹿島臨海鉄道が運営する鉄道路線。日本鉄道建設公団建設線(北鹿島線)を引き継ぎ、開業した路線である。 PASMO・Suica等のICカード乗車券は使用はできず、導入予定もない。 (歴史) 改正鉄道敷設法別表第39号「茨城県水戸ヨリ鉾田ヲ経テ鹿島ニ至ル鉄道」である。国有鉄道(鉄道省)が路線決定したのは、1922(大正11)年のことであった。日本国有鉄道(国鉄)の鹿島線(香取〜北鹿島)は、1970(昭和45)年に開業し、北鹿島(現・鹿島サッカースタジアム)以北の水戸へ至る鉄道を延伸する工事が続けられてきた。 1980(昭和55)年の国鉄再建法施行時には鉄建公団により建設中で、開業後の輸送密度が4000人以上見込めるとして工事が続行されたが、完成目前になって、大洗鹿島線の経営主体問題が生じた。当時の国鉄は、地方交通線の分離方針から国鉄直営での開業は不可能となり、第三セクター鉄道での運営を希望した。これを承け茨城県では、1984(昭和59)年、鹿島臨海鉄道による引き受けを決定し、翌1985(昭和60)年に開業した。建設途中の国鉄新線が、赤字経営の国鉄の工事凍結を免れ、第三セクター線として開業した全国で初めての路線であった。当初は特急列車を運行する計画があったため、単線ながら高規格な設計になっている。踏切は、水戸駅近辺の常磐線と並行する部分にJRが設置している2箇所以外には存在しない。 (Wikipediaより) |
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大洗鹿島線のゼロキロポスト(1) |
JR常磐線(左)と大洗鹿島線(右)との分岐点(1) (2020年6月21日(日)水戸〜東水戸間撮影) |
JR常磐線(左)と大洗鹿島線(右の鉄橋)との分岐点(2) (2020年6月21日(日)水戸〜東水戸間撮影) |
本線 | ||||||
駅名・信号場名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
所在地 | 開業日 | ||
(漢字表記) | (よみ) | |||||
水戸駅 | みと | - | 0.0 | 茨 城 県 |
水戸市 | 1889(明治22)年1月16日 ※JR常磐線の駅として |
東水戸駅 | ひがしみと | 3.8 | 3.8 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
常澄駅 | つねずみ | 4.5 | 8.3 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
大洗駅 | おおあらい | 3.3 | 11.6 | 東茨城郡 大洗町 |
1985(昭和60)年3月14日 | |
涸沼駅 | ひぬま | 6.4 | 18.0 | 鉾田市 | 1985(昭和60)年3月14日 | |
鹿島旭駅 | かしまあさひ | 4.8 | 22.8 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
徳宿駅 | とくしゅく | 3.9 | 26.7 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
新鉾田駅 | しんほこた | 4.3 | 31.0 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
北浦湖畔駅 | きたうらこはん | 3.9 | 34.9 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
大洋駅 | たいよう | 4.1 | 39.0 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
鹿島灘駅 | かしまなだ | 4.1 | 43.1 | 鹿嶋市 | 1985(昭和60)年3月14日 | |
鹿島大野駅 | かしまおおの | 3.0 | 46.1 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅 | ちょうじゃがはましおさいはまなすこうえんまえ | 2.3 | 48.4 | 1990(平成元)年11月18日 | ||
荒野台駅 | こうやだい | 1.7 | 50.1 | 1985(昭和60)年3月14日 | ||
(臨)鹿島サッカースタジアム駅 | かしまさっかーすたじあむ | 2.9 | 53.0 | 1970(昭和45)年8月20日 ※JR鹿島線の駅として |
年表 | |
1985(昭和60)年3月14日 | 水戸〜北鹿島(現・鹿島サッカースタジアム)間 (53.0km) 開業。国鉄鹿島線鹿島神宮駅まで直通運転。快速を運転開始。 |
1989(平成元)年11月1日 | 全線で貨物営業開始。 |
1990(平成2)年11月18日 | 長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅新設。 |
1992(平成4)年7月23日 | 7000形気動車による快速「マリンライナーはまなす」運転開始。 |
1994(平成6)年3月12日 | 北鹿島駅を鹿島サッカースタジアム駅に改称。サッカー試合開催日の一部列車のみ旅客営業開始。 |
1996(平成8)年3月16日 | 貨物列車設定廃止。 |
1998(平成10)年12月8日 | 快速「マリンライナーはまなす」廃止(翌年2月20日より土日限定の臨時列車として運転)。 |
2001(平成13)年4月1日 | ワンマン運転開始。 |
2004(平成16)年12月1日 | 大洗鹿島線COMBAT(バリス式列車検知形閉塞装置)導入プロジェクト立ち上げ。 |
2005(平成17)年10月12日 | 常澄〜大洗間でCOMBATの表示機能運用開始。 |
2011(平成23)年3月11日 | 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の被害を受け、全線が不通となる。 |
2011(平成23)年4月2日 | 水戸〜大洗間運転再開。 |
2011(平成23)年4月7日 | 大洋〜鹿島サッカースタジアム間運転再開。JR鹿島線鹿島神宮〜鹿島サッカースタジアム間が未復旧のため、鹿島サッカースタジアム駅に全列車が停車し(応急的営業)、代行バスと連絡。また、大洋駅〜新鉾田駅間で代行バスの運転開始。 |
2011(平成23)年4月8日 | 大洗〜新鉾田間運転再開。 |
2011(平成23)年4月16日 | JR鹿島線との直通運転再開。これに伴い、7日からの鹿島サッカースタジアム駅の応急的営業は終了。 |
2011(平成23)年7月12日 | 大洋駅〜新鉾田駅間運転再開し全線で運行再開。大洋駅〜新鉾田駅間の代行バスは11日限りで運転終了。 |