9600形は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道院が1913(大正2)年から製造した、日本で初めての本格的な国産貨物列車牽引用のテンダー式蒸気機関車である。「キューロク」、「クンロク」と愛称され、四国を除く日本全国で長く使用された。国鉄において最後まで稼動した蒸気機関車ともなった、長命な形式である。製造は1913(大正2)年から1941(昭和16)年まで行われ、総製造数は828両である。 最後まで運用されていたのは室蘭本線追分駅近くにあった追分機関区の入換用に使用されていた39679、49648、79602の3両で、1976(昭和51)年3月2日に最終仕業となった。 実働63年、最初の国産蒸気機関車として登場し蒸気機関車の終焉を見届けた最も長命な蒸気機関車であった。 長命であった理由としては、使い勝手の良さ、レールへの粘着力、列車の牽引力において決定的な代替能力を有する機関車がなかなか開発されなかったためであるという。 諸データ 全長:16563mm 全高:3813mm 軌間:1067mm 軸配置:2-8-0(1D)(コンソリデーション) 動輪直径:1250mm 弁装置:ワルシャート式 シリンダー(直径×行程):508mm×610mm ボイラー圧力:12.7kg/cm² 火格子面積:2.32m² 全伝熱面積:153.6m² 過熱伝熱面積:35.2m² 全蒸発伝熱面積 煙管蒸発伝熱面積:108.4m² 火室蒸発伝熱面積:10.0m² ボイラー水容量:5.2m³ 大煙管(直径×長さ×数):133mm×4039mm×22本 小煙管(直径×長さ×数):51mm×4039mm×126本 機関車運転重量 59.82t 動輪軸重(最大):52.73t 炭水車重量(運転整備):34.50t(水タンク容量:13.00m³、燃料積載量:6.00t) 機関車性能 シリンダ引張力:12.7 tf 粘着引張力 動輪周馬力870ps (Wikipediaより) 29638 蒸気機関車 「キュウロク」の愛称で親しまれたこの機関車は1913年(大正2年)から13年間にわたって造られたもので、この時代を代表する貨物用標準機関車として、四国を除く全国で広く活躍した。784輌造られうち270輌は中国や樺太などに送られた。 主要諸元 配車機関区:名寄 製造所:国鉄小倉工場 製造日:1913年(大正2年) 車軸配置:1D 最大長:16,563mm 最大幅:2.600mm 最大高:3,800mm 動輪直径:1.250mm 機関車重量 (運転整備):61.7t 炭水車重量 (運転整備):34.6t 馬力:870ps 最大速度:65km/h 水タンク量:13m3 石炭量:6t 総走行距離:2.321,407km (現地案内板より) |