C58形239号車蒸気機関車
岩手県盛岡市岩手県営運動公園内に静態保存→JR東日本にて動態保存

◆2009年5月6日(水)、2014年7月5日(土)、2014年9月23日(火)撮影
 国鉄C58形蒸気機関車は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省(1943(昭和18)年11月1日から1945(昭和20)年5月19日までは運輸通信省、それ以降製造終了まで運輸省)が導入した蒸気機関車である。 ローカル線用の客貨兼用過熱式テンダー式蒸気機関車で、8620形の速度と9600形の牽引力を兼ね備えた共通の後継機として設計され、1938(昭和13)年から1947(昭和22)年にかけて、431両(国鉄向け427両(樺太庁鉄道向け14両含む)、天塩鉄道・三井芦別鉄道向け各2両)が製造された。愛称はシゴハチである。
 戦前から各地のローカル線や都市部の入換用として使用された。特に千葉、四国全域では主力であった。本機は定期特急には使用されずに地味な存在でしたが、高出力ながら走行性能は安定し、旅客・貨物万能の名機と言われ、ローカル線では旅客・貨物双方に使用された。お召し列車にも何度か抜擢されたことからその信頼性に定評があったことを伺わせる。
 ちなみに、太平洋戦争の戦況悪化により各形式の蒸気機関車で製造されたいわゆる戦時型は、1943(昭和18)年発注分で中止されたため製造されず、D51形などのような木製デフレクター(除煙板)やカマボコ型のドームを装備した特徴ある形は存在しない。なお、戦後は1946(昭和21)年から製造が再開された。
 2014(平成26)年現在、動態保存されているC58形は、秩父鉄道秩父本線で「パレオエクスプレス」として定期運行されている363号機と、このJR東日本の239号機である。
(一部Wikipedia引用)
 この239号機は長らく岩手県盛岡市岩手県営運動公園内に静態保存されていたが(後述)、JR東日本は、東日本大震災からの観光復興を後押しする目的で、2013年度冬以降の営業運転開始を目指して当機を復元させる予定であることを2012年10月に発表した。同年12月4日に復元のために大宮総合車両センターへ向けて陸送され約1年に渡る復元工事を実施。2013年12月12日に火入れ式が実施され、1972年5月の廃車以来41年ぶりに当機のボイラーに火が灯された後、翌週の12月20日から数日間に渡って構内試運転が行われた。2014年1月6日に盛岡車両センター所属として車籍復帰し、翌7日に同所を出場した。
 当機は大宮総合車両センター出場後、ATS-P形の作動状況や急勾配の登坂性能を確認するために、まず高崎車両センター高崎支所に回送され、同所での構内試運転及び上越線・信越本線での本線試運転を行った後、同1月末に盛岡車両センターへ回送され、1年2ヶ月ぶりに故郷へ帰還した。2月2日に盛岡駅での展示会を実施後、本格的な本線試運転が開始された。3月7日に、フジテレビの企画『みちのくSLギャラクシー』号として団体臨時列車として営業運転を開始。そして、4月12日から釜石線の「SL銀河」として一般旅客の営業運転を開始し、これをもって完全復活となった。

C58形239号機(2014年7月5日(土)宮守駅〜柏木平駅間にて撮影)

C58形239号機(2014年7月5日(土)宮守駅〜柏木平駅間にて撮影)

C58形239号機(2014年9月23日(火)陸中大橋駅にて撮影)

C58形239号機(2014年9月23日(火)足ヶ瀬〜陸中大橋駅(鬼ヶ沢橋梁)にて撮影)

C58形239号機(2014年9月23日(火)綾織〜遠野駅(綾織跨線橋)にて撮影)

C58形239号機(2017年5月20日(日)青笹〜岩手上郷駅(跨線橋)にて撮影)

C58形239号機(2017年5月20日(日)青笹〜岩手上郷駅(跨線橋)にて撮影)

C58形239号機(2017年5月20日(日)青笹〜岩手上郷駅(跨線橋)にて撮影)

C58形239号機(2017年5月20日(日)釜石駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)岩手上郷〜平倉駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)岩手上郷〜平倉駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)岩手上郷〜平倉駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)岩手上郷〜平倉駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)岩手上郷〜平倉駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)晴山〜土沢駅にて撮影)

C58形239号機(2023年6月4日(日)晴山〜土沢駅にて撮影)

岩手県盛岡市岩手県営運動公園内に静態保存当時の写真
C58 239蒸気機関車
 C58形式蒸気機関車は、1938(昭和13)年から1947(昭和22)年にかけて10年間に427両製造された客貨両用の機関車で、全国各地のローカル線の花形として大活躍しました。
 C58 239機関車は、1940(昭和15)年6月に川崎車両株式会社で製造されたもので、1943(昭和18)年5月宮古機関区に配属され、1970(昭和45)年3月盛岡機関区に配属替となるまで山田線で活躍しました。
 製造されてから用途廃止される1972(昭和47)年5月までに走り続けた距離は、1,779,570km(地球を約44周)に及んでおります。
 1970(昭和45)年2月28日宮古駅発11時47分、盛岡駅着15時30分の「山田線、さようなら」貨物列車の前頭機関車として運転されました。
 1973(昭和48)年5月1日、現在地に静態保存されました。
 この機関車の重量、長さ、高さは次のとおりです。

重量 機関車(運転整備時) 58.7t
炭水車(運転整備時) 41.5t
計     100.2t
長さ 18.275m
高さ  3.9m
幅  2.936m
最高速度 85km/h
最大指示馬力 1,006馬力
水槽容量 17立方メートル
燃料積載量(石炭) 6t
蒸気圧力 16キロ
動輪直径 1.52メートル

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