このデハ3は、東北本線花巻駅と郊外の温泉街を結ぶために大正期に開業した電化鉄道である花巻電鉄で活躍した車両。馬の顔みたいに縦長の車両が特徴的で、地元の人は親しみを込めて「馬面電車」と呼んでいました。それは路線の一部が県道を間借りするため、自動車とすれ違うために電車が幅1.6m以下になるようにする必要があったためです。
花巻電鉄は1972(昭和47)年に廃線となり、かつて在籍していた車両もこのデハ3以外はすべて廃棄されました。現在デハ3はJR花巻駅南西約500mの花巻市材木町公園に静態保存され展示されています。 このデハ3は、1931(昭和6)年に車庫火災で焼失したデハ1およびデハ3の代替として1931(昭和6)年(認可上は1932(昭和7)年)に投入された雨宮製作所製半鋼製ボギー車で、形態や台車等の機器はデハ4およびデハ5と同様である。全長10,054mm、全高3,085mm、車体幅1,550mmで窓扉配置は1D10D1。 |
|
花巻電鉄デハ3電車 (2012(平成24)年12月1日(土) 花巻市材木町公園にて撮影) |
|
花巻電鉄デハ3電車 (2012(平成24)年12月1日(土) 花巻市材木町公園にて撮影) |