同和鉱業キハ2100形気動車

 同和鉱業が同社の小坂鉄道向け(秋田県)に1962(昭和37)年から製造した気動車。
小坂線・花岡線を運営していた小坂鉄道事業所向けに導入された自社発注の気動車で、日本車輌(日車)東京支店でキハ2101〜2107の7両が製造された。小坂線の改軌を控えた1962(昭和37)年4月にキハ2101・2102が、同年8月にキハ2103〜2105が、1967(昭和42)年にキハ2106・2107が製造された。
 長らく小坂精錬小坂線で運用されていたが、キハ2108は1981(昭和56)年に、キハ2102は1983(昭和58)年に片上鉄道に転出し、キハ801・802となった。1991年(平成3年)に同線が廃止されるまで使用された。
 小坂精錬小坂線は1994(平成6)年に旅客営業が廃止となった。その後、弘南鉄道黒石線で運用されていたキハ22形が老朽化したため、その置き換えとして余剰となっていたこの車両を小坂精錬小坂線より譲り受けた。しかし、黒石線が1998(平成10)年3月に廃線となり、そのまま廃車となった。
 廃車後、キハ2101は小坂町の小坂町総合博物館郷土館に、片上鉄道のキハ801は岡山県備前市の備前浄化センターに保存展示されている。弘南鉄道のキハ2105・2107は道の駅いなかだてで保存展示されていたが、車体老朽化のため2013(平成25)年11月18日より解体されることとなった。また、キハ2106は廃車後、解体されずに小坂駅構内に放置されている。
◆2014年4月20日(日)小坂駅構内にて撮影

キハ2106(1)

キハ2106(2)
◆2012年11月10日(土)道の駅「いなかだて」にて撮影
 1998(平成10)年に廃線となった弘南鉄道黒石線で活躍した車両(キハ2105、キハ2107)は訪問当時、道の駅「いなかだて」脇に静態保存されていましたが、現在は撤去されているようです。ちなみにキハ2105は1963(昭和38)年8月、キハ2107は1967(昭和42)年の製造。

左からキハ2105、2107。うしろの2220は旧国鉄のキハ22系気動車。
現在の塗装は営業当時の面影をとどめないものに変えられていました。

反対側から撮影。エアコンがつけられていました。現在でも何かに利用されているのかもれません。

TOP旅の記録鉄道車両のページ>同和鉱業キハ2100形気動車