◆ひたちなか海浜鉄道湊線(茨城県)◆

◆2024年6月23日(日)撮影
(概要)
 全駅がひたちなか市内にある。勝田駅から那珂湊駅までは那珂川北岸から少し離れた所を通り、那珂湊駅から阿字ヶ浦駅までは海岸沿いを通る。

 1990年度までは海水浴シーズンに東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線上野駅から臨時急行「あじがうら」が阿字ヶ浦駅まで乗り入れていた。

 2008(平成20)年3月31日までは茨城交通の路線であった。2005(平成17)年12月に、茨城交通は地元ひたちなか市に対して、赤字で経営状況が厳しいため2008(平成20)年3月で廃線にする意向を示し、ひたちなか市は、財政支援も視野に存続を目指すと、2006年9月に報道がなされた。茨城交通は支援を受ければ赤字の解消や老朽化した施設の改善が可能として、2007(平成19)年3月31日に廃止届の提出を当面見合わせると発表した。設備更新には国の鉄道軌道近代化設備整備補助制度を利用し、その事業者負担分も市が負担する方針が示され、茨城交通の鉄道部門を別会社に分離することになった。当初市は茨城交通100%出資の子会社の設立を求めていたが、過半数の株式を保有することで連結子会社となると不採算部門から撤退することにならず茨城交通が難色を示したため、運営会社は第三セクター会社として市も出資して経営に参画することになり、同年9月27日に最終合意した。

 2008(平成20)年4月1日、湊線は、その運営会社として設立されたひたちなか海浜鉄道に移管された。地元の支援も手厚く、2008(平成20)年度はひたちなか市が湊鉄道線存続支援事業として199,521千円(内訳:出資金90,000 千円 貸付金40,000 千円 鉄道近代化等補助金57,218 千円 基金積立金11,000 千円)を支出している。移管後は列車増発や最終列車の繰り下げ、新駅の設置、割安な年間通学定期券の発売といった利便性向上策に取り組み、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響により路線が被災し全線不通となった2011(平成23)年度を除き、三セク移行後輸送実績は徐々に回復し、2017(平成29)年度には1997(平成9)年度以来20年ぶりとなる利用者100万人台に到達した。

Wikipediaより)

ひたちなか海浜鉄道湊線のゼロキロポスト

市毛街道踏切「120K716M」より撮影したひたちなか海浜鉄道湊線(左)とJR常磐線(右)との分岐点
(2024年6月23日(日)撮影)


反対側を見ると、勝田駅構内が見えます。
(2024年6月23日(日)撮影)
本線
駅名・信号場名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
勝田駅かつた - 0.0

ひたち
なか市
1909(明治42)年12月16日
※常磐線の駅として
工機前駅こうきまえ 0.6 0.6 1962(昭和37)年4月1日
金上駅かねあげ 1.2 1.8 1928(昭和3)年7月17日
中根駅なかね 3.0 4.8 1931(昭和6)年7月16日
高田の鉄橋駅たかだのてっきょう 2.3 7.1 2014(平成26)年10月1日
那珂湊駅なかみなと 1.1 8.2 1913(大正2)年12月25日
殿山駅とのやま 1.4 9.6 1928(昭和3)年7月17日
平磯駅ひらいそ 1.2 10.8 1924(大正13)年9月3日
美乃浜学園駅みのはまがくえん 1.8 12.6 2021(令和3)年3月13日
磯崎駅いそざき 0.7 13.3 1924(大正13)年9月3日
阿字ヶ浦駅あじがうら 1.0 14.3 1928(昭和3)年7月7日

年表
1904(明治37)年3月4日 武平鉄道に対して仮免許状下付(武田〜平磯間)。
1907(明治40)年11月18日 湊鉄道に改め会社設立(創始者 大谷新介)。
1908(明治41)年3月11日 免許状下付(那珂郡勝田村大字武田〜同郡湊町間)。
1911(明治44)年2月16日 軽便鉄道指定
1913(大正2)年12月25日 勝田駅〜那珂湊駅間が開業。
1922(大正11)年12月22日 鉄道免許状下付(湊町〜平磯町間)。
1924(大正13)年9月3日 那珂湊駅〜磯崎駅間が延伸開業。
1928(昭和3)年5月10日 鉄道免許状下付(那珂郡平磯町〜同郡前渡村間。
1928(昭和3)年7月17日 磯崎駅〜阿字ヶ浦駅間が延伸開業、金上駅・殿山駅開業。
1931(昭和6)年7月16日 中根駅開業。
1936(昭和11)年7月25日 瓦斯倫動力併用実施。
1944(昭和19)年8月1日 湊鉄道が県内交通統合で、水浜電車、茨城鉄道などと合併し、茨城交通発足。同社の湊線となる。
1962(昭和37)年4月1日 日立工機従業員専用駅として日工前駅が開業。
1963(昭和38)年6月20日 国鉄水戸駅までの直通運転廃止。
1984(昭和59)年2月1日 車扱貨物全面廃止
1984(昭和59)年6月1日 手小荷物取扱廃止
1986(昭和61)年1月 自動列車停止装置(ATS)を導入。
1987(昭和62)年4月1日 国鉄分割民営化により、勝田駅の委託業務先をJR東日本に変更。
1998(平成10)年12月8日 日工前駅の一般旅客営業開始。
2005(平成17)年12月 地元ひたちなか市に対して、茨城交通が2008(平成20)年3月で廃線にする意向を示す。
2007(平成19)年9月27日 茨城県知事、ひたちなか市長、茨城交通社長が県庁内で会談し、市と同社が出資する第三セクター方式の別会社を設立して同線を存続することで最終合意。
2008(平成20)年4月1日 同日に茨城交通から新設分割により発足したひたちなか海浜鉄道に移管。
2011(平成23)年3月11日 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響により路線が被災し、全線で不通となる。同月19日から茨城交通バスによる列車代行バスが運行される。
2011(平成23)年6月25日 中根駅〜那珂湊駅間が運行再開。
2011(平成23)年7月3日 勝田駅〜中根駅間、那珂湊駅〜平磯駅間が運行再開。
2011(平成23)年7月23日 平磯駅〜阿字ヶ浦駅間が運行再開し、全線復旧。
2013(平成25)年12月15日 開業100周年を迎え、記念イベント開催。
2014(平成26)年10月1日 中根駅〜那珂湊駅間に高田の鉄橋駅が開業。
2019(令和元)年10月1日 日工前駅を工機前駅に改称。
2020(令和2)年8月11日 阿字ヶ浦駅〜国営ひたち海浜公園西口付近間の延伸事業について、国土交通省に事業許可申請を提出。
2021(令和3)年1月15日 阿字ヶ浦駅〜国営ひたち海浜公園西口付近間の延伸事業について、国土交通省が認可。
2021(令和3)年3月13日 平磯駅〜磯崎駅間に美乃浜学園駅が開業。

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