◆JR五日市線(東京都)◆

◆2021年12月28日(火)撮影
(概要)
 東京地区の電車特定区間(E電)の路線の一つであり、青梅線と八高線が接続する拝島駅から西へ延び、東京都西部の昭島・福生・あきる野の各都市を結ぶ。青梅線を介して中央線との直通列車も乗り入れる。ラインカラーは中央線・青梅線と共通のオレンジバーミリオンが使用されている。
 かつては、武蔵五日市駅から拝島駅方面にあった三内信号扱所まで戻ってスイッチバックし、武蔵岩井駅に向かう岩井支線(正式には本線の末端区間)があったが廃線となり、現在は西東京バスの武蔵五日市駅〜松尾・つるつる温泉間の路線バスで代替している。武蔵五日市駅が廃線跡を活用する形で高架化・改築されたため、廃線跡は同駅手前に一部が残る程度である。
 全区間が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、およびIC乗車カード「Suica」の首都圏エリアに含まれている。

(歴史)
 五日市線は私鉄の五日市鉄道が建設したものである。1930年に立川駅〜拝島駅〜武蔵五日市駅〜武蔵岩井駅間が全通し、立川駅〜拝島駅間では青梅電気鉄道(現在の青梅線)と完全に並行していた。1940年に南武鉄道に合併され、同社の五日市線となったが、1944年に南武鉄道が戦時買収により国有化され、本路線も鉄道省の五日市線となった。その際、青梅線と並行し遠回りとなっていた立川駅〜拝島駅間は不要不急線として休止され、戦後復活することはなかった。
 ただし、立川駅〜武蔵上ノ原駅と、旧・南武鉄道の武蔵上ノ原駅〜西立川駅間は現在も南武線・中央本線下り線(立川駅南側)との連絡線(青梅短絡線)として利用されている。

拝島駅1番ホーム上にあるゼロキロポスト。
(2013年1月1日(火)撮影)

駅番号 駅名 駅間
営業
キロ
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
JC 55 拝島駅 はいじま - 0.0

昭島市 1894(明治27)年11月19日
※青梅線の駅として開業。
JC 81 熊川駅 くまがわ 1.1 1.1 福生市 1931(昭和6)年5月28日
JC 82 東秋留駅 ひがしあきる 2.4 3.5 あきる野市 1925(大正14)年4月21日
JC 83 秋川駅 あきがわ 2.2 5.7 1925(大正14)年4月21日
JC 84 武蔵引田駅 むさしひきだ 1.5 7.2 1930(昭和5)年4月4日
JC 85 武蔵増戸駅 むさしますこ 1.3 8.5 1925(大正14)年4月21日
JC 86 武蔵五日市駅 むさしいつかいち 2.6 11.1 1925(大正14)年4月21日

年表
1925(大正14)年4月21日 五日市鉄道が拝島仮〜五日市間(6.6M≒10.62km)が開業。拝島仮停車場・東秋留駅・西秋留駅・増戸駅・五日市駅が開業。
1925(大正14)年5月15日 拝島〜拝島仮間(0.3M≒0.48km)が延伸開業し青梅電気鉄道の既設駅に乗入れ。拝島仮停車場が廃止。
1925(大正14)年5月16日 増戸駅が武蔵増戸駅に改称。
1925(大正14)年6月1日 五日市駅が武蔵五日市駅に改称。
1925(大正14)年9月20日 武蔵五日市〜武蔵岩井間(1.7M≒2.74km)が延伸開業。大久野駅・武蔵岩井駅が開業。
1926(大正15)年7月1日 貨物駅として多摩川駅(後の武蔵多摩川駅)が開業。
1930(昭和5)年4月1日 営業距離がマイル表記からメートル表記に変更。(8.6M→13.9km)
1930(昭和5)年4月4日 病院前停留場の新設が認可。
1930(昭和5)年7月13日 立川駅〜拝島駅間 (8.1km) が延伸開業。武蔵上ノ原駅・郷地駅・武蔵福島停留場・南中神駅・宮沢停留場・大神停留場・武蔵田中停留場・南拝島駅が開業。
1931(昭和6)年5月28日 熊川停留場が開業。
1931(昭和6)年5月29日 武蔵田中停留場の駅への変更が認可。
1931(昭和6)年10月30日 熊川停留場の駅への変更が認可。
1931(昭和6)年12月8日 貨物支線 武蔵田中駅〜拝島多摩川駅間 (1.6km) が開業。貨物駅として拝島多摩川駅が開業。多摩川駅が武蔵多摩川駅に改称。
1940(昭和15)年10月3日 南武鉄道と合併し、同社五日市線となる。武蔵多摩川駅が廃止。
1943(昭和18)年10月 南武鉄道、青梅電気鉄道、奥多摩電気鉄道の合併契約締結。
1944(昭和19)年4月1日 買収・国有化され、五日市線となる。停留場が駅に変更。病院前停留場が武蔵引田駅に改称。武蔵上ノ原駅・宮沢停留場・武蔵田中駅が廃止。貨物支線(武蔵田中〜拝島多摩川間)の起点が南拝島駅に変更 (+1.4km)。武蔵五日市駅〜武蔵岩井駅間で改キロ (-0.1km)。
1944(昭和19)年10月11日 本線 立川駅〜拝島駅間 (8.1km)、貨物支線 南拝島駅〜拝島多摩川駅間 (3.0km) が休止(実質廃止)。郷地駅・武蔵福島駅・南中神駅・大神駅・南拝島駅・拝島多摩川駅が休止。
1949(昭和24)年6月1日 日本国有鉄道が発足し、承継。
1961(昭和36)年4月17日 全線(拝島駅〜武蔵岩井駅間)を電化(直流1500V)。
1971(昭和46)年2月1日 本線 大久野駅〜武蔵岩井駅間 (0.6km) が廃止。武蔵岩井駅が廃止。武蔵五日市駅〜大久野駅間の旅客営業が廃止され、貨物支線になる。全線に列車集中制御装置 (CTC) が導入。
1978(昭和53)年3月29日 旧型国電車両が引退し、101系に置き換えられる。
1982(昭和57)年11月15日 貨物支線 武蔵五日市駅〜大久野駅間 (2.1km) が廃止。大久野駅が廃止。立川駅〜武蔵五日市駅間の貨物営業廃止。
1987(昭和62)年3月31日 西秋留駅が秋川駅に改称。
1987(昭和62)年4月1日 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道が承継。
1996(平成8)年7月6日 武蔵五日市駅が高架化。
1998(平成10)年4月1日 JR東日本八王子支社の発足により、全線の管轄がこれまでの同社東京地域本社(現在の同社東京支社)から八王子支社に変更される。
2000(平成12)年12月2日 ダイヤ改正に伴い、全列車6両化。
2007(平成19)年3月18日 中央線直通の201系がE233系に置き換えられる。
2008(平成20)年3月15日 E233系使用列車でドアの半自動扱い開始(通)年。
Wikipediaより参照
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