(概要) 南北線(なんぼくせん)は宮城県仙台市泉区の泉中央駅から太白区の富沢駅を結ぶ仙台市交通局の地下鉄路線。ラインカラーは緑。路線記号は○N 事業名称は、仙塩広域都市計画 都市高速鉄道第1号 仙台市高速鉄道南北線。事業延長は15.56km(地下式11.65km)。 開業当初から全列車が4両編成で、ワンマン運転が行われている。他線と線路が繋がっていない独立した路線であり、直通運転はない。 2015年12月6日に東西線が開業するまでは仙台市及び東北地方唯一の地下鉄だった。 (歴史) 1960年代以降の高度経済成長で仙台市郊外も住宅建設が急増していった。隣接する泉市(現在の仙台市泉区)における宅地開発はより加速度を増しており、増え続ける住宅団地に交通網が追い付かない状況だった。特に県道仙台泉線の渋滞は酷く、自動車だけではなくバスも需要が逼迫しており、これらの緩和には地下鉄が必要との仙台市の審議会の勧告を受けて1981年に着工された。 都心流入のバスを減らすために、一部の駅にバスプールを併設し、バス・地下鉄乗り継ぎを促すバス系統と運賃体系が整備・運用されている。泉中央駅のように地下鉄とバスの乗り継ぎが一般化した駅もある一方で、北仙台駅のように一部の路線を除きバスプールに乗り入れずに都心に直通する例も見られる。 この他、地下鉄のみで都心に通勤・通学する人達の需要に応えた形で、沿線のマンション建設が活発化した。 開業時期は丁度バブル景気期であったため、都心の地価が高騰しており、地下鉄によって泉中央に業務機能が分散して地価上昇を抑える助けとなり、泉中央の都市化が進んだ。 開業前の仙台市による利用者数予測では、開業時点で一日当たり22.5万人、開業20年目の2007年には33万人となる計画だった。実際には、開業初年度は一日平均11万人で、その後は増加傾向で推移したものの、1995年の16.7万人をピークに微減傾向となった。近年は再び増加し、現在の一日平均乗車人員は16.6万人(年間約6,047万人。2013年度実績)となっている。 |
駅 番 号 |
駅名・信号場名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
所在地 | 開業日 | ||
(漢字表記) | (よみ) | ||||||
N01 | 泉中央駅 | いずみちゅうおう | - | 0.0 | 宮 城 県 仙 台 市 |
泉区 | 1992(平成4)年7月15日 |
N02 | 八乙女駅 | やおとめ | 1.2 | 1.2 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N03 | 黒松駅 | くろまつ | 1.3 | 2.5 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N04 | 旭ヶ丘駅 (日立システムズホール仙台前) | あさひがおか | 0.8 | 3.3 | 青葉区 | 1987(昭和62)年7月15日 | |
N05 | 台原駅 | だいのはら | 1.0 | 4.3 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N06 | 北仙台駅 | きたせんだい | 1.1 | 5.4 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N07 | 北四番丁駅 (仙台放送前) | きたよばんちょう | 1.2 | 6.6 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N08 | 勾当台公園駅 (三井のリハウス 仙台店前)(県庁 市役所前) | こうとうだいこうえん | 0.7 | 7.3 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N09 | 広瀬通駅 (仙台中央斎場 清月記前)(一番町 中央通り) | ひろせどおり | 0.6 | 7.9 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N10 | 仙台駅 | せんだい | 0.6 | 8.5 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N11 | 五橋駅 | いつつばし | 0.9 | 9.4 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N12 | 愛宕橋駅 | あたごばし | 0.6 | 10.0 | 若林区 | 1987(昭和62)年7月15日 | |
N13 | 河原町駅 | かわらまち | 0.9 | 10.9 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N14 | 長町一丁目駅 (市立病院前) | ながまちいっちょうめ | 0.8 | 11.7 | 太白区 | 1987(昭和62)年7月15日 | |
N15 | 長町駅 (IKEA(イケア)前) | ながまち | 0.7 | 12.4 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N16 | 長町南駅 | ながまちみなみ | 0.9 | 13.3 | 1987(昭和62)年7月15日 | ||
N17 | 富沢駅 (仙台市体育館前) | とみざわ | 1.5 | 14.8 | 1987(昭和62)年7月15日 |
年表 | |
1980(昭和55)年5月30日 | 工事事業免許。 |
1981(昭和56)年5月7日 | 建設工事着工。 |
1987(昭和62)年7月15日 | 八乙女駅〜富沢駅間開業。 |
1989(平成元)年9月から10月 | 連続放火事件。 |
1989(平成元)年11月 | 泉中央駅〜八乙女駅間の工事着手。 |
1992(平成4)年7月15日 | 泉中央駅〜八乙女駅間延伸開業。 |
2006(平成18)年12月18日 | 富沢車両基地〜富沢間で回送中の列車が脱線事故。 |
2007(平成19)年5月26日 | 運行管理システムを更新。それに伴い駅の発車ベルが発車メロディーに変更、放送は富沢方面が女声で泉中央方面が男声となり、電車接近放送を英語でも行う。 |
2008(平成20)年12月12日 | 列車停止位置の変更を完了。 |
2009(平成21)年10月17日 | 富沢駅で可動式ホーム柵の運用開始。他の駅も以後順次設置・運用開始。 |
2010(平成22)年2月20日 | 泉中央駅を最後に全駅に可動式ホーム柵設置完了。 |
2011(平成23)年3月11日 | 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)により、全線運休。 |
2011(平成23)年3月14日 | 台原駅〜富沢駅間で運転再開。台原駅〜泉中央駅間は修復工事のため運休、5月までの予定でバス代行。 |
2011(平成23)年4月29日 | 泉中央駅〜台原駅間で運転再開。JR東日本の技術協力等により工期を短縮、予定より1か月早く「震災復興キックオフデー」に合わせて全線再開を実現。 |
2014(平成26)年12月6日 | IC乗車カード「icsca」導入。 |
2015(平成27)年2月4日 | 駅ナンバリング表示工事開始。3月上旬に全駅完了。 |
2015(平成27)年2月28日 | 駅構内売店が閉店。この後7〜8月にファミリーマートにリニューアルオープン。 |
2015(平成27)年12月6日 | 東西線開業に伴うダイヤ改正実施。副駅名広告使用開始。東西線開業に伴い車内自動放送更新。 |
2016(平成28)年3月26日 | IC乗車カード「Suica」が利用可能となる。 |
2017(平成29)年2月14日 | 各駅列車接近放送、泉中央方面発車メロディー変更。 |