◆JR外房線(千葉県)◆

◆2015年12月27日(日)、2017年8月11日(金)、8月13日(日)撮影
(概要)
 外房線(そとぼうせん)は、千葉県千葉市中央区の千葉駅から房総半島の東岸(太平洋側)を経由し千葉県鴨川市の安房鴨川駅に至る東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)である。

(歴史)
 房総半島の太平洋側を巡る鉄道として、房総鉄道が1896年1月に蘇我駅〜大網駅間を開業したのが始まりである。2月には千葉で総武鉄道と接続し、1897年に一ノ宮駅(現在の上総一ノ宮駅)、1899年に大原まで延伸された。1907年に鉄道国有法により官設鉄道に編入され、房総線(ぼうそうせん)となった。

 以降も順次延伸され、1913年に勝浦駅、1927年に上総興津駅、1929年に安房鴨川駅まで延伸され、1925年に安房鴨川駅まで達していた北条線(現在の内房線)と接続し、同時に北条線を編入して千葉駅〜大網駅〜安房北条駅〜木更津駅〜蘇我駅間が房総線とされた。しかし、1933年には再び千葉駅〜大網駅〜安房鴨川駅間が分離され、房総東線(ぼうそうとうせん)となり、1972年に現在の外房線に改称された。

 また、総武鉄道と接続した当初より、千葉駅と大網駅でスイッチバック(方向転換)をする配線だったが、1963年に千葉駅を西千葉駅方向に0.8km、1972年に大網駅を土気駅寄りに0.6kmそれぞれ移設して同時に新線を敷設したため、東京方面から大原方面へ方向転換なしで運転可能な配線となり、スピードアップにつながった。その一方、大網駅のスイッチバック解消後、総武本線の自動列車制御装置 (ATC) の関係から房総半島を一周する特急・快速列車が設定できなくなった。なお大網(旧)駅に接続する旧線は、東金線から新茂原方面へ直通する貨物列車のルートとして残されたが、1996年から実質的に休止状態で、1999年に廃止された。

ゼロキロポスト(準備中)

千葉駅ホームの北側ホームは時より撮影した、外房線(左)と総武線(右)の分岐点。
(2015年12月27日(日)撮影)

大網駅ホーム西側にある外房線(左)と東金線(右)の分岐点。
(2017年8月11日(金)撮影)
駅名 駅間
営業
キロ
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
千葉駅ちば - 0.0

千葉市
中央区
1894(明治27)年7月20日
※総武線の駅として
本千葉駅ほんちば 1.4 1.4 1896(明治29)年2月25日
蘇我駅そが 2.4 3.8 1896(明治29)年1月20日
鎌取駅かまとり 5.0 8.8 千葉市
緑区
1952(昭和27)年6月15日
誉田駅ほんだ 3.8 12.6 1896(明治29)年1月20日
土気駅とけ 5.5 18.1 1896(明治29)年11月1日
大網駅おおあみ 4.8 22.9 大網白里市 1896(明治29)年1月20日
永田駅ながた 2.4 25.3 1959(昭和34)年3月20日
本納駅ほんのう 2.4 27.7 茂原市 1897(明治30)年4月17日
新茂原駅しんもばら 3.7 31.4 1955(昭和30)年9月15日
茂原駅もばら 2.9 34.3 1897(明治30)年4月17日
八積駅やつみ 4.6 38.9 長生郡
長生村
1898(明治31)年3月25日
上総一ノ宮駅かずさいちのみや 4.1 43.0 長生郡
一宮町
1897(明治30)年4月17日
東浪見駅とらみ 3.2 46.2 1925(大正14)年12月15日
太東駅たいとう 3.1 49.3 いすみ市 1899(明治32)年12月13日
長者町駅ちょうじゃまち 2.8 52.1 1899(明治32)年12月13日
三門駅みかど 1.6 53.7 1903(明治36)年8月16日
大原駅おおはら 3.5 57.2 1899(明治32)年12月13日
浪花駅なみはな 3.3 60.5 1913(大正2)年6月20日
御宿駅おんじゅく 4.9 65.4 夷隅郡
御宿町
1913(大正2)年6月20日
勝浦駅かつうら 5.5 70.9 勝浦市 1913(大正2)年6月20日
鵜原駅うばら 3.6 74.5 1927(昭和2)年4月1日
上総興津駅かずさおきつ 2.7 77.2 1927(昭和2)年4月1日
行川アイランド駅なめがわあいらんど 3.3 80.5 1970(昭和45)年7月2日
安房小湊駅あわこみなと 3.8 84.3 鴨川市 1929(昭和4)年4月15日
安房天津駅あわあまつ 3.4 87.7 1929(昭和4)年4月15日
安房鴨川駅あわかもがわ 5.6 93.3 1925(大正14)年7月11日

年表
1893(明治26)年9月7日 房総鉄道馬車会社に対し鉄道免許状下付(千葉郡蘇我町〜山辺郡大網町間)
1896(明治29)年1月20日 房総鉄道蘇我駅〜大網駅間が開業。
1896(明治29)年2月25日 千葉駅〜蘇我駅間が延伸開業。
1896(明治29)年11月1日 土気駅が開業。
1897(明治30)年4月17日 大網駅〜一ノ宮駅(現在の上総一ノ宮駅)間が延伸開業。
1898(明治31)年3月25日 岩沼駅(現在の八積駅)が開業。
1899(明治32)年12月13日 一ノ宮駅〜大原駅間が延伸開業。
1902(明治35)年1月28日 寒川駅が本千葉駅に改称。
1902(明治35)年8月10日
〜9月30日
長者町駅〜大原駅間に臨時駅として東海駅が開業し、営業。1903年の同時期にも開設。
1903(明治36)年8月16日 三門駅が開業。
1907(明治40)年9月1日 鉄道国有法により房総鉄道を買収し、官設鉄道に編入。
1909(明治42)年10月12日 国有鉄道線路名称制定。千葉駅〜大原駅間を房総線とする。
1913(大正2)年6月20日 大原駅〜勝浦駅間が延伸開業。
1914(大正3)年12月1日 野田駅が誉田駅に改称。
1915(大正4)年3月11日 岩沼駅が八積駅に改称。
1916(大正5)年1月1日 一ノ宮駅が上総一ノ宮駅に改称。
1925(大正14)年12月15日 東浪見駅が開業。
1927(昭和2)年4月1日 勝浦駅〜上総興津駅間が延伸開業。
1929(昭和4)年4月15日 上総興津駅〜安房鴨川駅間が延伸開業し全通。北条線が房総線に編入。
1933(昭和8)年4月1日 千葉駅〜大網駅〜安房鴨川駅間房総東線に分離。
1933(昭和8)年9月15日 気動車運転開始(千葉〜本千葉間)。
1935(昭和10)年7月1日 気動車運転開始(本千葉〜大網間)。
1938(昭和13)年1月15日 蘇我駅〜誉田駅間に大巌寺駅が開業。
1941(昭和16)年8月10日 大巌寺駅が廃止。
1952(昭和27)年3月 土気トンネル(旧)が断面狭小かつ老朽化のため、開削工法にて一部を残して撤去する工事を開始(1954年完成)。
1952(昭和27)年6月15日 鎌取駅が開業。
1954(昭和29)年10月1日 2往復をのぞき、全列車を気動車化。1時間間隔のパターンダイヤが導入。
1955(昭和30)年9月15日 新茂原駅が開業。
1959(昭和34)年3月20日 永田駅が開業。
1960(昭和35)年7月15日 本千葉駅〜蘇我駅間が複線化および自動信号化。
1963(昭和38)年4月28日 千葉駅移転により房総東線のスイッチバック解消(改キロ-0.3km)[8]。千葉駅〜本千葉駅間が複線化および自動信号化。
1968(昭和43)年7月13日 千葉駅〜蘇我駅間が電化。
1969(昭和44)年8月20日 勝浦行き221列車さよなら運転(C57 105牽引)。蒸気機関車牽引の旅客列車の定期運用がなくなる。
1970(昭和45)年7月2日 臨時駅として行川アイランド駅が開業。
1972(昭和47)年5月27日 大網駅移転により同駅のスイッチバック解消(改キロなし)。土気トンネル(新)完成。土気駅〜永田駅間が複線化。蘇我駅〜安房鴨川駅間が自動信号化。
1972(昭和47)年7月1日 蘇我駅〜安房鴨川駅間に列車集中制御装置 (CTC) が導入。
1972(昭和47)年7月15日 外房線に改称。蘇我駅〜安房鴨川駅間が電化。183系電車を使用して特急「わかしお」運転開始。
1973(昭和48)年7月1日 誉田駅〜土気駅間が複線化。
1974(昭和49)年10月25日 鎌取駅〜誉田駅間が複線化。
1974(昭和49)年12月12日 蘇我駅〜鎌取駅間が複線化。
1980(昭和55)年9月11日 八積駅〜上総一ノ宮駅間が複線化。
1982(昭和57)年11月15日 大原駅〜安房鴨川駅間の貨物営業廃止。
1983(昭和58)年2月25日 永田駅〜本納駅間が複線化。
1984(昭和59)年2月1日 新茂原駅〜大原駅間の貨物営業廃止。
1985(昭和60)年3月1日 本納駅〜新茂原駅間が複線化。
1986(昭和61)年10月27日 新茂原駅〜八積駅間が複線化。
1987(昭和62)年4月1日 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に承継。蘇我駅〜大網駅間の貨物営業廃止。同時に千葉駅〜蘇我駅および大網駅〜新茂原駅間で日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる。行川アイランド駅が常設駅になる。
1995(平成7)年11月26日 御宿駅〜勝浦駅間が複線化。
1996(平成8)年11月17日 東浪見駅〜長者町駅間が複線化。
1996(平成8)年12月 大網駅構内旧線の線路撤去。
1998(平成10)年12月8日 鎌取駅が快速の停車駅になる。
1999(平成11)年3月31日 大網駅〜新茂原駅間の日本貨物鉄道第二種鉄道事業廃止。
1999(平成11)年12月4日 土気駅が快速の停車駅になる。
2000(平成12)年2月6日 千葉駅〜蘇我駅間でATS-P使用開始。
2000(平成12)年8月17日 蘇我駅〜上総一ノ宮駅間でATS-P使用開始。
2001(平成13)年11月18日 当時の東京近郊区間に当たる千葉駅〜茂原駅間で、ICカード「Suica」サービス開始。
2004(平成16)年10月16日 特急「わかしお」にE257系500番台電車を投入。茂原駅〜大原駅間が東京近郊区間に組み込まれ、同時にICカード「Suica」サービス開始。
2009(平成21)年3月14日 大原駅〜安房鴨川駅間が東京近郊区間に組み込まれ、同時にICカード「Suica」サービス開始。
2009(平成21)年10月1日 209系電車2000番台・2100番台投入を開始。
2009(平成21)年12月20日 上総一ノ宮駅〜安房鴨川駅間で ATS-PN 使用開始。
2010(平成22)年2月10日 蘇我駅〜安房鴨川駅間の CTC および自動進路制御装置 (PRC) 装置更新。外房線PRC型自動放送を永田駅〜新茂原駅、八積駅〜安房鴨川駅間で導入。
2010(平成22)年9月26日 天皇・皇后の千葉県訪問(国体視察など)に伴うE655系(特別車両 E655-1 を含む6両)使用のお召し列車が、蘇我駅〜茂原駅間および茂原駅〜勝浦駅間に運転される。
2010(平成22)年12月4日 本千葉駅が快速の停車駅になる。
2011(平成23)年9月1日 この日をもって113系の定期運用が終了する。
2011(平成23)年9月24日 113系のさよなら運転が両国から外房線経由で館山まで運転され、1969年から約42年間続いた外房線での113系の運転が終了した。
2011(平成23)年9月30日 211系が定期運用から離脱。
wikipediaより参照
TOP旅の記録路線各駅巡礼写真のページ>JR外房線(千葉県)