須坂駅でお土産品を購入した際にいただいた硬券きっぷ。屋代線廃止で不要になるきっぷを処分していたようです。 |
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(概要) 屋代線(やしろせん)は、長野県千曲市の屋代駅から長野県須坂市の須坂駅までを結ぶ長野電鉄の鉄道路線で、24.4kmの路線距離に13の駅が点在している。 長年、長野市を中心とした北信地域唯一の地方鉄道として古くから『長電』の愛称で親しまれていた。しかし近年の利用客の減少により、このまま営業を続けることは難しいとして、県と沿線3市に資金援助を要請するなど、厳しい状況にある。そこで2009(平成21)年に地元自治体や長電により「長野電鉄活性化協議会」が設立され、翌2010(平成22)年から「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」による「長野電鉄屋代線総合連携計画」を発表し、サイクルトレインやパークアンドライド用駐車場整備といった社会実験を行なった。 しかしながら、2011(平成23)年2月2日に催された活性化協議会の議決で路線廃止と代替バスの設置が決定し、同年3月25日に国に廃止届を提出した。廃止予定日は2012(平成24)年4月1日となっている。 (歴史) この地に鉄道が敷設されたのは、1888(明治21)年のことで、現在のしなの鉄道(旧信越本線)がこれにあたる。 しかし、その路線は千曲川の西岸地域であり、千曲川東岸地域(河東地区)には須坂や中野といった人口を有する地域があっ。そのため、西岸の国鉄線の接続により産業輸送近代化を図ろうとする気運が盛り上がった。当時、小諸〜小海間(現在の小海線)を運営していた佐久鉄道株式会社が現在の屋代〜須坂間の計画・免許申請したものを、1921(大正9)年5月30日に設立した「河東(かとう)鉄道株式会社」が免許譲受した路線が現在の屋代線です。 そして、1922(大正11)年6月10日には屋代〜須坂間(24.4km)が開業。1923(大正12)年3月26日に須坂〜信州中野間(13.1km)開通。1925(大正14)年7月12日には信州中野〜木島間(12.9km)が開通し、河東線全線が開業する。 この頃、県都である長野との接続を図るべく、1923(大正12)年11月25日に「長野電気鉄道」が設立され、1926(大正15)年6月28日に権堂(長野市内)〜須坂駅間が開業、同年9月30日には「河東(かとう)鉄道株式会社」と「長野電気鉄道」が統合して発足したのが現在の「長野電鉄株式会社」である。 以前は正式には河東線の一部であり、屋代線は通称であったが、2002(平成14)年4月1日に信州中野〜木島間の通称木島線が廃止されたことにともない、同年9月18日から運行形態に合わせて屋代線を正式な路線名称とした。 |
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2002(平成14)年3月31日以前の路線図 |
2002(平成14)年4月1日 木島線廃止時 |
2002(平成14)年9月18日 路線名変更時 |
2012(平成24)年 屋代線廃止時(予定) |
駅番号 | 駅名 | 駅間 キロ |
営業 キロ |
所在地 | 開業日 | ||
(漢字表記) | (よみ) | ||||||
Y1 | 屋代駅 | やしろ | - | 0.0 | 長 野 県 |
千曲市 | 1888(明治21)年8月15日 (信越本線の駅として) |
Y2 | 東屋代駅 | ひがしやしろ | 1.3 | 1.3 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y3 | 雨宮駅 | あめのみや | 1.6 | 2.9 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y4 | 岩野駅 | いわの | 2.1 | 5.0 | 長野市 | 1922(大正11)年6月10日 | |
Y5 | 象山口駅 | ぞうざんぐち | 2.5 | 7.5 | 1934(昭和9)年5月24日 | ||
Y6 | 松代駅 | まつしろ | 1.1 | 8.6 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y7 | 金井山駅 | かないやま | 3.1 | 11.7 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y8 | 大室駅 | おおむろ | 2.4 | 14.1 | 1951(昭和26)年11月13日 | ||
Y9 | 信濃川田駅 | しなのかわだ | 1.6 | 15.7 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y10 | 若穂駅 | わかほ | 1.5 | 17.2 | 1966(昭和41)年7月1日 | ||
Y11 | 綿内駅 | わたうち | 1.7 | 18.9 | 1922(大正11)年6月10日 | ||
Y12 | 井上駅 | いのうえ | 2.5 | 21.4 | 須坂市 | 1922(大正11)年6月10日 | |
NY13 | 須坂駅 | すざか | 3.0 | 24.4 | 1922(大正11)年6月10日 |
年表 | |
1922年(大正11)年6月10日 | 河東鉄道により屋代〜須坂間が開業。 |
1923年(大正12)年3月12日 | 町川田駅を信濃川田駅に改称。 |
1926年(大正15)年1月29日 | 河東鉄道全線電化。 |
1926年(大正15)年9月30日 | 河東鉄道が長野電気鉄道を合併し長野電鉄に社名変更。屋代〜須坂間は河東線の一部となる。 |
1934年(昭和9)年5月24日 | 象山口駅開業。 |
1951年(昭和26)年11月13日 | 大室駅開業。 |
1966年(昭和41)年7月1日 | 若穂駅開業。 |
1983年(昭和58)年10月27日 | 屋代〜松代間で連動装置自動化。 |
1983年(昭和58)年12月14日 | 屋代〜須坂間でCTC使用開始(翌年2月1日から本使用開始) |
1993年(平成5)年11月1日 | 屋代〜須坂間ワンマン運転開始。 |
2002年(平成14)年9月18日 | 屋代〜須坂間を屋代線と名称変更。 |
2011年(平成23)年2月2日 | 活性化協議会の議決により廃止が決定。 |
2011年(平成23)年3月25日 | 長野電鉄が国土交通大臣に鉄道事業廃止届出書を提出。 |
2012年(平成24)年4月1日 | 廃止予定。 |