(概要) 左沢線(あてらざわせん)は、山形県山形市の北山形駅から山形県西村山郡大江町の左沢駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。「フルーツライン左沢線」(フルーツラインあてらざわせん)の愛称が付けられている。 (歴史) 1921(大正10)年に軽便鉄道法に基づく左沢軽便線(あてらざわけいべんせん)として山形〜羽前長崎間が開業し、1922(大正11)年に左沢までの全線が開通した。 改正鉄道敷設法では、左沢から長井線(現在の山形鉄道フラワー長井線)の荒砥を結ぶ延長線(左荒線・さこうせん)(同法別表第25号)及び奥羽本線の楯岡(現在の村山)と寒河江を結ぶ分岐線(寒楯線・かんだてせん)(同法別表第24号)が計画されたが、いずれも実現しなかった。 また、羽前高松からは山形交通三山線(三山電気鉄道)が分岐していたが、1974(昭和49)年に廃止されている。 |
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山形駅5番線ホーム下にある駅中心表示。 左沢線はもともと山形駅起点でしたが、奥羽本線との二重戸籍解消のため、山形新幹線の新庄延伸に伴う1998(平成10)年7月2日に北山形駅起点となりました。 しかしキロ程は改キロせずに山形駅起点のままとなっていて、北山形駅には2kmのキロポストがそのままとなっています。 |
北山形駅の山形側の奥羽本線と左沢線との分岐近くにある「宮町踏切」より駅方面を撮影。 左が左沢線(狭軌)、中央が仙山線(狭軌)、右が奥羽本線(標準軌)。 |
駅名・信号場名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
所在地 | 開業日 | ||
(漢字表記) | (よみ) | |||||
北山形駅 | きたやまがた | - | 0.0 | 山 形 県 |
山形市 | 1921(大正10)年7月20日 |
東金井駅 | ひがしかない | 3.1 | 3.1 | 1951(昭和26)年12月25日 | ||
羽前山辺駅 | うぜんやまべ | 3.4 | 6.5 | 東村山郡 山辺町 |
1921(大正10)年7月20日 | |
羽前金沢駅 | うぜんかなざわ | 3.0 | 9.5 | 東村山郡 中山町 |
1951(昭和26)年12月25日 | |
羽前長崎駅 | うぜんながさき | 1.5 | 11.0 | 1921(大正10)年7月20日 | ||
※最上川橋梁 | ||||||
南寒河江駅 | みなみさがえ | 2.5 | 13.5 | 寒河江市 | 1951(昭和26)年12月25日 | |
寒河江駅 | さがえ | 1.8 | 15.3 | 1921(大正10)年12月11日 | ||
西寒河江駅 | にしさがえ | 1.1 | 16.4 | 1951(昭和26)年12月25日 | ||
羽前高松駅 | うぜんたかまつ | 2.9 | 19.3 | 1922(大正11)年4月23日 | ||
柴橋駅 | しばはし | 3.0 | 22.3 | 1951(昭和26)年12月25日 | ||
左沢駅 | あてらざわ | 2.0 | 24.3 | 西村山郡 大江町 |
1922(大正11)年4月23日 |
年表 | ||
1921(大正10)年7月20日 | 山形〜羽前長崎間 (12.9km) が左沢軽便線として開業、北山形・羽前山辺・羽前長崎の各駅を新設。 | |
1921(大正10)年12月11日 | 羽前長崎〜寒河江間 (4.4km) を延伸開業、寒河江駅を新設。 | |
1922(大正11)年4月23日 | 寒河江〜左沢間 (8.9km) を延伸開業し全通、羽前高松・左沢の各駅を新設。 | |
1922(大正11)年9月2日 | 軽便鉄道法廃止により山形〜左沢間を左沢線と改称。 | |
1927(昭和2)年9月11日 | 北山形駅に奥羽本線の列車停車開始(この日から山形〜北山形間の重複が発生)。 | |
1951(昭和26)年12月25日 | 東金井・羽前金沢・南寒河江・西寒河江・柴橋の各駅を新設。 | |
1982(昭和57)年3月2日 | CTC試使用開始、北山形駅にCTCセンター設置。 | |
1982(昭和57)年3月8日 | CTC本使用開始。 | |
1982(昭和57)年11月5日 | 山形〜左沢間(全線)の貨物営業を廃止。 | |
1987(昭和62)年4月1日 | 国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道が承継、基本計画上の区間を北山形〜左沢間に変更。 | |
1998(平成10)年4月2日 | 線路名称上の区間を北山形〜左沢間 (24.3km) に変更。 | |
2001(平成13)年7月2日 | 寒河江駅移転工事に伴い、羽前長崎〜左沢で運休及びバス代行運転(2002年2月15日まで)。 | |
2002(平成14)年2月16日 | 寒河江駅北山形側に0.1km移転、寒河江駅CTCセンター運用開始。羽前長崎駅の交換施設を撤去。 | |
2004(平成16)年4月4日 | 東金井〜羽前山辺間の須川鉄橋架け替え。 | |
2008(平成20)年 | 明治期の貴重な全錬鉄製ワーレントラス橋であることを評価して最上川橋梁が土木学会選奨土木遺産に選定される。 | |
2011(平成23)年3月11日 | 東北地方太平洋沖地震発生により全線で不通。 | |
2011(平成23)年3月28日 | 本数を減らして運転再開。 | |
2011(平成23)年4月7日 | 東北地方太平洋沖地震の余震発生により全線で再び不通。 | |
2011(平成23)年4月9日 | 運転再開。 | |
2014(平成26)年4月1日 | 全線が新設の仙台近郊区間となる。 |