小坂製錬小坂線(通称:小坂鉄道)(秋田県)
1.大館駅〜深沢駅

◆2014年4月20日(日)、6月1日(日)撮影
1.大館駅〜深沢駅
2.茂内駅〜小坂駅
3.長木沢支線(茂内駅〜長木沢駅)
4.小坂鉱山専用線(仮称)(小坂駅〜小坂鉱山)

国土地理院発行地形図5万分の1地形図(大館)(S55.11.30発行)を引用
@JR大館駅

JR大館駅舎。小坂製錬の駅は距離は若干離れますが、向かい合うようにありました。
A小坂製錬(旧同和鉱業)大館駅

旅客輸送時代の小坂製錬(旧同和鉱業)大館駅はJR大館駅側のこの位置にありました。

写真右側にホームのかすかな痕跡を見ることが出来ます。

線路を挟んで向かい側にあるこの建物は、1994年10月に小坂線の旅客輸送が終了し、貨物駅化されたときに建て替えられたものなので、旅客営業時の駅とは別物です。

現在も何かで使われている形跡があります。

「徐行 前方鉄道廃止 段差注意」の看板。廃線後は早々と撤去される踏切設備ですが、未だに残されています。一部では観光鉄道として再開させる動きがあるそうです。

上り(大館方面)
かつては旅客乗り降り用のホームがありましたが、1994年10月に小坂線の旅客輸送が終了された後に撤去されました。

下り(花岡・小坂方面)

貨物ヤード(奥羽本線方面)
貨物ヤードを突っ切るように敷かれたこの市道は、1994年の旅客輸送終了後に敷かれたもののようです。

貨物ヤード(小坂方面)
鉱山全盛時には花岡線や小坂線の貨物ターミナルとして機能し、広大な貨物ヤードが広がっていましたが、末期には線路は撤去され、広大な土地が残されました。

奥羽本線との分岐点。左が奥羽本線、右にそれているのが花岡線と小坂線に繋がる線路。
末期には、小坂精錬所の鉱石製錬によって生じる濃硫酸をタンクに詰めて運搬する貨物列車が奥羽本線を経由して、秋田市にある奥羽本線貨物支線秋田北港駅まで輸送されていた。
B

踏切

上り(大館方面)

下り(花岡・小坂方面)
左側の空き地が花岡線の路線跡、右の線路が小坂線。この先で花岡線と小坂線が分岐します。
C花岡線との分岐地点
花岡線はこちらをクリック

この地点で花岡線と小坂線が分岐します。左の線路が小坂線、右側の空き地が花岡線の路線跡。
D踏切

上り(大館方面)

下り(小坂方面)
E岱野(たいの)駅

駅舎

現在は内部へ入ることが出来ないようにベニヤ板が打ち付けられました。

上り(大館方面)
線路とホームとの間隔が広くなっていますが、旅客営業廃止後に貨物列車の運行の妨げにならないようにホームの盛り土が削られたものと思われます。

下り(小坂方面)

踏切設備は黒い布(?)で覆われていました。

駅の向かいにある大館樹海ドーム
F踏切

上り(大館方面)
奥に見える建物は、「大館樹海ドーム」。

下り(小坂方面)
G橋梁

長木川の支流である大茂内川にかかる橋梁。

上り(大館方面)
奥に見える建物は、「大館樹海ドーム」。

下り(小坂方面)
H東岱野(たいの)駅

上り(大館方面)

下り(小坂方面)
現在はホームが撤去され駅跡は残されていませんが、かつては簡易的な単式ホームがあり、写真左側にあったようです。

鉄道信号機で有名な大館製作所がすぐ隣にあります。

この腕木式信号は小坂鉄道のものではなく、大館製作所で試験のために使われているもののようです。

こちらの信号も大館製作所所有のもので、は常時青色が点灯しているとのことです。

駅の小坂側(下り)にはコンクリート橋梁が残されています。

並行して走る道路橋には「しんこしげないはし」の表示があります。
I踏切

上り(大館方面)

下り(小坂方面)
Jガーター橋

「同和鉱業(株)小坂鉄道
1962
日本車輌製造(株)製」
の表示板がありました。
1962(昭和37)年はこの路線が762mmから1067mmへと改軌された年で、この時に新造されたものと想像できます。
ちなみに、大正時代に開業したこの鉄道では、多く見られるはずのレンガ積み構造物がほとんど見られず、かわりにコンクリート構造物が多く見られますが、おそらくこの改軌に合わせてあちこち大幅に手を加えたものと思われます。
K
L雪沢山荘
旧同和鉱業(株)時代の職員用保養施設だったようです。
M
N立石休憩所

道路から小屋が見えたのでちょっと見てみました。どうやら保線職員の休憩所のようです。

立石休憩所との看板がありました。こういういった休憩所が沿線各所にあると思います。

中にはだるまストーブやら何やらの残骸がいっぱいでした。
O踏切

上り(大館方面)
線路が土砂に覆われていました。どうやら近年の大雨によるものと思います。

下り(小坂方面)

ここでは路盤が一部流出していました。
P雪沢温泉清風荘

この周辺は長木川にそって渓流が見られます。

上り(大館方面)
この長木渓流にそって、一部区間で線路を走る自転車「レールバイク」として整備されています。

下り(小坂方面)
Q小雪沢駅(昭和36年10月1日廃止)
小坂鉄道が762mm軌間の軽便鉄道規格路線時代、この駅で蒸気機関車と電気機関車の付け替えが行われていました。
現在でもホームと側線跡が残されています

上り(大館方面)
左の段差がホーム跡。

下り(小坂方面)

ホーム跡が健在でした。

すぐ側には「8km」のキロポストがありました。
R橋梁

ガーター橋梁

この区間はレールバイク区間として整備されていますので、現役時代の姿をとどめています。

大館市立老人福祉センター(四十八滝温泉)

並行して架けられている道路橋には「小雪沢橋」の看板がありました。
S雪沢温泉駅

かつての駅前には温泉宿が一軒あります。

県道2号線から駅ホーム跡が見えます

それでは、駅に入ってみます。

上り(大館方面)
訪問時はここまでがレールバイク区間として整備されていましたので、廃線にありがちな荒廃は見られませんでした。。

下り(花岡方面)
(21)新沢駅
かつては森林鉄道が接続していました。

かつての駅舎には踏切の遮断機を始めいろいろな鉄道機材が置かれていました。

内部は荒れ放題となっていました。

こちらはかつての駅事務室。

こちらは待合室側。

再び駅事務室。

駅事務室側の天井が抜け、この駅舎も自然に還ろうとしています。

上り(大館方面)
ホームは旅客営業廃止後に撤去されたようです。
レールバイク区間からはずれているので、手入れはされずに雑草が伸び放題となっています。

下り(小坂方面)

駅舎隣の保線小屋。

いろいろな鉄道機材がそのまま放置されています。
(22)踏切と橋梁

上り(大館方面)

下り(小坂方面)
先に見える茶色い部分は橋梁。

ガーター橋。

並行して架かる道路橋には「山神堂橋」の看板が。
(23)

線路の下から勢いよく水が流れていました。
(24)深沢駅
旅客廃止時にホームが撤去され、現在は地面におそらくホーム由来と思われるコンクリートのかけらが散乱し、その痕跡を見ることが出来ます。このコンクリート片と昔の地形図よりここに駅があったものとかろうじてわかります。

上り(大館方面)
(2014年6月1日(日)撮影)

下り(小坂方面)
(2014年6月1日(日)撮影)

かつての駅の向かいには、産直センターが建っています。

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