1.大館駅〜深沢駅 2.茂内駅〜小坂駅 3.長木沢支線(茂内駅〜長木沢駅) 4.小坂鉱山専用線(仮称)(小坂駅〜小坂鉱山) |
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国土地理院発行地形図5万分の1地形図(大館)(S55.11.30発行)を引用 |
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(25)茂内駅 1994(平成6)年に旅客営業が廃止されて貨物専用線となった後も、この駅は貨物列車行き違いのため、閉塞区間の境界となる信号場としてのみ機能し、日本国内でも希少な通過中のタブレット授受が行われていました。2009年に廃線に伴って廃駅となり、現在は駅舎、閉塞機、腕木信号機および転轍テコが残されています。 茂内駅からはかつて長木沢支線(1951(昭和26年)廃止)が伸びていました。詳しくはこちらをクリック |
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茂内駅の大館側にある腕木式信号機。 |
かつては全国のローカル線で見られた腕木式信号機も、現在ではほとんど見られなくなりました。 下の黄色いのが通過信号機といって、これまた貴重なものです。 |
腕木式信号機から転轍小屋へと伸びているワイヤー。積雪対策のためなのか、高い位置に設置されています。 |
ワイヤーの回転部にはこれも積雪対策のためか傘が付けられています。 (2014年6月1日(日)撮影) |
現在も残されている駅舎。 |
ホーム側から駅舎を撮影。「しげない」の駅名標と「小坂まで8.4km、大館まで13.9km」の標識。 |
駅舎内の駅事務室には閉塞機がありました。 |
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上り(大館方面) |
下り(小坂方面) |
茂内駅は列車交換を行う駅であり、通行票であるタブレットを通過しなら授受する光景が見られた。駅員はここにタブレットをセットし、走行する機関車の機関士は窓から腕を伸ばして、タブレットを受け取っていた。 (2014年6月1日(日)撮影) |
反対方向から撮影。 (2014年6月1日(日)撮影) |
タブレットキャッチャー。機関士は機関車の窓から身を乗り出して、この螺旋状のところにタブレットを投げ入れた。 (2014年6月1日(日)撮影) |
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今も残されている転轍テコ。このテコを押したり引いたりして腕木式信号機を操作していました。 |
駅名標 |
側線が2,3本ありますが。茂内駅〜小坂駅間には急勾配区間があったため、補助機関車の切り離しが行われていたので、そのためのものかもしれません。 |
駅構内には無蓋車が半ば放置されていました。 大館側のボギー台車はトキ15014。小坂側の二軸車はトラ4001。 |
トキ15014 |
トラ4001 |
(26)茂内駅近くの踏切 | |
(27)橋梁と腕木式信号機 | |
上り(大館方面) |
下り(小坂方面) 橋梁を渡りきったあちら側に腕木式信号機が見えます。 |
ガーター橋梁 |
腕木式信号機 |
さらに望遠して撮影。 |
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(28)15kmキロポスト付近 | |
上り(大館方面) |
下り(小坂方面) |
(29)篭谷駅 | |
上り(大館方面) 線路は完全に枯れ草に覆われ、わずかにレールが見える状態でした。 |
線路左側にホームがありましたが、旅客営業終了後に撤去され、現在では痕跡を見ることは出来ません。 |
(30)橋梁 | |
(31)2号トンネル 全長623.62m |
(32)1号トンネル 全長182.88m |
(33)踏切 | |
大館方面を望遠撮影。「1号トンネル」が見えます。 |
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(34)国道282号線踏切 この付近で小坂町の市街地を迂回するように大回りします。 |
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上り(大館方面) |
下り(小坂方面) |
踏切の設備はそのままでしたが、線路がアスファルトに埋められていました。 |
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(35) | |
上り(大館方面) |
下り(小坂方面) |
(36)古館駅 旅客営業終了後に、ホームは撤去され、現在はその痕跡を見ることが出来ません。 |
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上り(大館方面) |
下り(小坂方面) 左側にホームがありました。 |
(37)永楽町駅 小坂鉄道が廃止された後に、線路跡を一部活用したレールバイク運行用に乗り降り場として隣の花園町駅と一緒に新設された駅。小坂鉱山事務所や康楽館最寄りの駅。 |
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上り(大館方面) |
下り(小坂方面) |
(38)花園町駅 小坂鉄道が廃止された後に、線路跡を一部活用したレールバイク運行用に乗り降り場として隣の永楽町駅と一緒に新設された駅。 |
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上り(大館方面) ここから永楽町駅の600mの路線がレールバイク運行用として転用されています。 |
下り(小坂方面) 踏切を隔てたあちら側は小坂駅構内。 |
(39)小坂駅 | |
小坂駅舎 |
機関車車庫 |
軽便鉄道時代に活躍した11番蒸気機関車。 (以下、小坂町総合博物館郷土館時代の案内板より) 11号蒸気機関車は、軌間762mmの狭軌用として大正15年(1926)4月に小坂鉄道に登場した。以来、昭和37年(1962)の小坂線軌間拡幅(1,067mm)まで36年間にわたり、花岡・大館間(4.8km)、小坂・大館間(22.3km)で旅客や貨物の輸送に活躍。小坂線に最後まで残った蒸気機関車だった。 軌間拡幅後、その使命を終え貴賓客車とともに小坂駅前に記念保存されていたが、昭和60年(1985)に小坂町に寄贈され、郷土館で永久保存することになったもの。平成11年(1999)3月には小坂鉱山発展に貢献した小坂鉄道の歴史を伝える極めて貴重な資料として、県有形文化財に指定された。 構造の概要 最高気圧 12.66kg/cu 火床面積 0.78m 重量 20.83t(運転整備時)16.66t(空車時) 水槽容量 2.14m3 最大寸法 長7,534mm×幅2,127mm×高3,098mm 製造所名 株式会社雨宮製作所 製造年月日 大正15年3月 |
かつては貴賓客車とキハ2101気動車と共に小坂町総合博物館郷土館に保存されていましたが、2014年3月10日に小坂駅前に再び移されました。 |
貴賓客車。1916(大正5)年日本車輌製のハ1として製造されたものを、小坂鉄道にて改造し、1921(大正10)年の小坂鉱山への淳宮(のちの秩父宮)、高松宮視察などで使用された車両。1962(昭和37)年の改軌で引退。 |
小坂鉄道の線路幅が現在の狭軌幅(1,067mm)とかつての幅(762mm)が一目でわかる一枚。 貴賓客車と機関車は762mm幅。 (2014年6月1日(日)撮影) |
ラッセル車キ115。元国鉄のキ134を改番したものです。 |
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エメラルドグリーン塗装で異彩を放っています。 |
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「鉄道省 浜松工場 昭和10年」のプレートがありました。 |
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構内に留置されているキハ2100形気動車「キハ2106」。 |
同型のものが弘南鉄道黒石線に譲渡され廃線となる1998年まで活躍しました。 |
(40)終点 | |
先に車止めが見えます。 |
かつては現在のJR花輪線の十和田南駅までの延伸が検討された時期がありましたが、立ち消えとなってしまいました。 |