白棚線(福島県)

◆2013年2月10日(日)、2014年9月14日(日)撮影
(各項目をクリック) 4.旧梁森駅跡〜黄金川橋梁とバス専用道区間
(2014年9月14日(日)撮影)
1.旧磐城棚倉駅跡〜旧桧木バス停
(2013年2月10日(日)撮影)
5.松上バス停〜温泉口バス停
(2014年9月14日(日)撮影)
2.旧桧木バス停〜旧金沢内駅跡
(2014年9月14日(日)撮影)
6.谷中バス停〜関辺バス停
(2014年9月14日(日)撮影)
3.下羽原バス停〜高木バス停
(2014年9月14日(日)撮影)
7.旧関山口駅跡〜白河駅
(2013年2月10日(日)、2014年9月14日(日)撮影)
2013年2月10日調査は棚倉方面から、2014年9月14日調査は白河方面からの調査でしたが、統一性を持たせるため、棚倉方面からに再編集しました。
※参考サイト Wikipedia 街道Web

国土地理院発行地形図5万分の1地形図(白河)(平成6)+(棚倉)(平成15)を引用
(鉄道時代)
 東北本線から分岐して棚倉町を結ぶため、白棚鉄道(はくほうてつどう)によって1916年に建設された鉄道路線である。1932(昭和7)年に水郡南線が終点の磐城棚倉駅に乗り入れるようになると、乗客と貨物輸送はそちらに流れ、経営不振に陥った。1938(昭和13)年には救済のために鉄道省が借入営業することとなり、白棚線となったが、1941(昭和16)年に買収され正式に国有鉄道(鉄道省)の路線となった。しかし、太平洋戦争の激化と物資不足により1944(昭和19)年に不要不急線として休止され、レールなどが撤去され、代替として一般道路での木炭バスによる運行となった。

(バス時代)
 戦後は、鉄道としての復活を模索したものの1952(昭和27)年頃までに断念し、線路敷を専用道路に転用してバス路線として運行されることとなった。並行して走る国道はあったものの、当時は一級国道でさえも大部分が未舗装で、いったん雨が降るとぬかるみ道になるために完全舗装のバス専用道路が必要だったことと、当時、全国にあった不採算路線を将来バス路線化するための実験路線としての意味合いもあった。
 そして、1957(昭和32)年4月26日に「国鉄バス専用自動車道白棚高速線」として開業した。
 現在は並行して走る国道289号線の改良整備が進んでいるため、次第に路線が国道に移されてバス専用道路区間が減少し、バス専用道路の存在が薄れてきている。実際、棚倉町区間のバス専用道路区間は2000年の改正ですべて消滅し、「白棚線」の「棚」が消滅してしまった格好である。
駅一覧(鉄道廃止時)

白河駅〜登町駅〜南湖駅(なんこ)〜関山口駅(せきさんぐち)〜古関駅(こせき)〜番沢駅〜磐城金山駅〜梁森駅〜三森駅〜金沢内駅(かなさわうち)〜磐城棚倉駅
(梁森駅からは白河炭坑までの専用線が分岐していた)

歴史
(鉄道時代)
1916(大正5)年10月8日 【開業】白棚鉄道 白河町〜金沢内 (19.6 km) 【駅新設】白河町、南湖(停留場)、古関(停留場)、金山町、金沢内
1916(大正5)年11月7日 【駅名改称】金山町→磐城金山
1916(大正5)年11月29日 【延伸開業・全通】金沢内〜磐城棚倉 (3.7 km) 【駅新設】磐城棚倉
1917(大正6)年4月28日 【駅新設】梁森
1926(大正15)年5月19日 【駅新設】関山口
1929(昭和4)年4月1日 【駅新設】登町(停留場)、番沢(停留場)、三森(停留場)
1931(昭和6)年9月15日 【停留場→駅】関山口
1932(昭和7)年8月1日 【駅名改称】白河町→白棚白河
1932(昭和7)年11月11日 水郡南線延伸開業。磐城棚倉駅に乗り入れ
1934(昭和9)年12月4日 水郡線全通
1938(昭和13)年10月1日 【借入】白棚線(白棚鉄道) 白河〜磐城棚倉 (23.3 km) 【停留場→駅】登町、南湖、古関、番沢、三森 【駅統合】白棚白河→白河
1941(昭和16)年5月1日 【買収・国有化】白棚線 白河〜磐城棚倉
1944(昭和19)年12月11日 【休止】全線 (-23.3 km)。代行バス(白棚線)運行開始
(バス時代)
1944(昭和19)年12月11日白棚線 磐城棚倉〜白河開業(代替バス運行開始)
1951(昭和26)年3月27日棚倉古町〜磐城棚倉開業
1952(昭和27)年4月鉄道建設審議会で鉄道の復元決定
1952(昭和27)年6月棚倉古町〜赤坂中野開業
1953(昭和28)年2月28日磐城棚倉〜漆草開業
1953(昭和28)年11月26日この日白棚線の復活起工式が行われるが、軌道の建設を断念
1956(昭和31)年8月鉄道建設審議会で自動車専用道による代替バス運行への変更決定
1957(昭和32)年1月10日線路敷のレールを撤去し、国鉄自動車専用道の工事を開始
1957(昭和32)年4月20日国鉄自動車専用道が完成
1957(昭和32)年4月26日白棚高速線磐城棚倉・白河間及び南湖〜西郷間開業。これに伴い既存の白棚本線は磐城本線に改称。
1964(昭和39)年10月19日南湖公園〜西郷廃止
1965(昭和40)年4月8日白河〜白女高開業
1966(昭和41)年11月10日南湖公園〜緑ヶ丘〜白河高校前開業 (緑ヶ丘経由)
1968(昭和43)年3月10日宮下〜東白農商前〜棚倉古町開業
1969(昭和44)年6月11日東名高速線の開業に伴い、白棚高速線を白棚線に改称
1974(昭和49)年12月11日関東地方自動車部から、「白棚線(鉄道代行バス)開業30周年記念乗車券」を発売
1977(昭和52)年4月26日関東地方自動車部から、「白棚線(旧:白棚高速線)開業20周年記念乗車券」を発売
1978(昭和53)年12月1日東白農商前〜祖父岡開業
1982(昭和57)年4月26日関東地方自動車部から、「白棚線(旧:白棚高速線)開業25周年記念乗車券」を発売
1982(昭和57)年6月23日高山〜新白河開業(東北新幹線開業による接続開始)
1987(昭和62)年3月28日白河〜白女高廃止
1987(昭和62)年4月1日国鉄バスからJR東日本バスに移管、合戦坂〜白河廃止 (旧線路敷に平行していた初期路線)
1988(昭和63)年4月1日JR東日本バスからJRバス関東に移管、磐城金山駅営業中止
XXXX年東白農商前〜漆草廃止
1990(平成2)年10月棚倉古町〜ルネサンス棚倉開業
1994(平成6)年3月19日棚倉古町〜赤坂中野廃止
1994(平成6)年11月23日代替運行開始50周年を記念して、だるまバス(2両)運行開始(2004年まで)
1996(平成8)年表郷保育園前〜長者久保 一般道(国道289号)化、磐城金山駅舎解体。
1997(平成9)年12月つつじヶ丘〜旭高校〜白河開業(旭高校〜白河は復活)
1999(平成11)年7月15日路盤崩落により金沢内〜檜木〜浅川口休止
2000(平成12)年3月急行便廃止
2000(平成12)年12月2日金沢内〜檜木〜浅川口廃止、棚倉小学校前〜総合体育館前開業(ルネサンス行の経路変更)
2001(平成13)年3月磐城逆川〜棚倉高校前〜東中居開業(棚倉高校前、棚倉町役場、宮下、中居バス停新設)、長者久保を表郷役場前に改称。
2002(平成14)年12月1日磐城金山〜三森(国道289号経由、朝1便のみ)開業、白河東工業団地(古関〜谷中)バス停新設。
2003(平成15)年6月1日JRバス関東創業15周年を記念し、白棚線・磐城北線のバス運賃を100円に値下げ。対象は小学生・中学生で、1回の乗車に限り適用。実施期間は2004年3月28日までの、土・日・祝日のみ。
2003(平成15)年12月1日西郷シャトル(新白河〜西郷BS)開業
2004(平成16)年2月3月13日ダイヤ改正に伴い、白棚高速線開業当時の資料をモチーフとしたバス時刻表を配布。
2004(平成16)年3月13日磐城逆川〜棚倉高校前〜磐城棚倉開業(棚倉高校前移転) 、ショッピングセンター(新白河〜白河モール前)、白河厚生病院(白河〜中央中学校前)、旭町二丁目、八竜神、菅生館団地、南湖南口(旭高校前〜つつじヶ丘)バス停新設
2005(平成17)年7月9日西郷シャトル廃止
2007(平成19)年3月18日磐城金山〜棚倉町役場〜東中居(国道289号、118号棚倉バイパス経由)廃止
2007(平成19)年7月1日白棚高速線開業50周年記念集刊行
2008(平成20)年3月15日ダイヤ改正、旭町二丁目発棚倉方面行を設定。八竜神、菅生館団地、南湖南口は白河方面のみの停車となる。
2008(平成20)年7月30日停留所の名称を変更(表郷役場前→表郷庁舎前、南湖病院前→引目橋、白河厚生病院→横町)
2009(平成21)年3月20日ダイヤ改正、緑ヶ丘経由(新白河〜緑ヶ丘〜白河モール前)、棚倉高校経由(磐城逆川〜棚倉高校前〜磐城棚倉)、ルネサンス棚倉発着(棚倉小学校前〜ルネサンス棚倉)、東白農商前行(鉄砲町〜東白農商前)を廃止。
2011(平成23)年3月11日東日本大震災発生によりバス専用道路の磐城金山〜関辺間が使用不能に。その後国道289号への迂回運転を開始。
2011(平成23)年6月20日この日のダイヤ改正により、磐城棚倉〜祖父岡間の昼中の運転を取りやめ、この区間は朝夕のみの運転となった。
2011(平成23)年11月7日土砂崩れ区間の温泉口〜谷中間は並行する市道に迂回して、バス専用道路の運転が再開。

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