◆JR陸羽西線(山形県)◆

◆2013年10月11日(金)、10月12日(土)撮影
(概要)
 陸羽西線(りくうさいせん)は、山形県新庄市の新庄駅から山形県東田川郡庄内町の余目駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。
 「奥の細道最上川ライン」の愛称が付けられている。その名の通り、路線の大部分は最上川沿いを走る。川沿いを走る区間では最上川の渓谷を車窓から見ることができる。

(歴史)
 太平洋〜日本海の横断線の1つとして、1892(明治25)年6月21日公布の「鉄道敷設法」に「福島県下福島近傍ヨリ山形県下米沢及山形、秋田県下秋田青森県下弘前ヲ経テ青森ニ至ル鉄道及本線ヨリ分岐シテ山形県下酒田ニ至ル鉄道」と規定された。しかし工事はその後も始まらなかった。それでも1913(大正2)年に新庄〜古口間が酒田線(さかたせん)としてようやく開業したのを皮切りに、酒田を目指して小刻みに延長を繰り返し、翌1914(大正3)年に全通した。開業当時は、羽越本線が酒田まで伸びておらず、酒田線が酒田で最初の鉄道路線であった。1917(大正6)年には、陸羽東線の全通に伴って新庄〜酒田間が陸羽西線に改称された。
 以降は、酒田から秋田方面へ、余目から分岐して村上方面へと路線が延長され、1923(大正12)年には新庄〜羽後岩谷間・余目〜鼠ヶ関間及び酒田〜最上川(現在の酒田港)間の貨物支線が陸羽西線を名乗った。
 1924(大正13)年に秋田から羽越北線が羽後岩谷まで延伸されると、陸羽西線の羽後岩谷〜鼠ヶ関間及び貨物支線が羽越北線に編入されて羽越線に改称され、陸羽西線は現在の区間となった。

陸羽西線のゼロキロポストは確認できませんでしたが、新庄駅3番線の車止め付近にある「0k24」のペイントがされたレールがあり、おそらく「24m地点」の意味だと思われます。

新庄駅の北側にある陸羽西線(左)と奥羽本線(右)の分岐点。
(2013年10月12日(土)撮影)

こちらはPC枕木にペイントされた「0K100」。100m地点の意味だと思われます。

余目駅の上り方向(新津方)にある陸羽西線(左)と羽越本線(右)の分岐点。架線の有無がわかります。
(2013年10月11日(金)撮影)
駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
新庄駅 しんじょう - 0.0

新庄市 1903(明治36)年6月11日
※奥羽本線の駅として
升形駅 ますかた 7.5 7.5 1913(大正2)年12月7日
羽前前波駅 旧線区間
NEW!!
うぜんぜんなみ 3.1 10.6 1966(昭和41)年9月1日
津谷駅 つや 2.3 12.9 最上郡
戸沢村
1914(大正3)年9月6日
古口駅 ふるくち 4.1 17.0 1913(大正2)年12月7日
高屋駅 たかや 7.8 24.8 1952(昭和27)年2月15日
清川駅 きよかわ 6.3 31.1 東田川郡
庄内町
1914(大正3)年6月14日
狩川駅 かりかわ 3.8 34.9 1914(大正3)年8月16日
南野駅 みなみの 4.0 38.9 1959(昭和34)年5月15日
余目駅 あまるめ 4.1 43.0 1914(大正3)年9月20日

年表
酒田線
1913(大正2)年12月7日 新庄〜古口間 (17.0 km) を酒田線として新規開業、升形・津谷・古口の各駅を新設。
1914(大正3)年6月14日 古口〜清川間 (14.1 km) を延伸開業、清川駅を新設。
1914(大正3)年8月16日 清川〜狩川間 (3.8 km) を延伸開業、狩川駅を新設。
1914(大正3)年9月20日 狩川〜余目間 (8.1 km) を延伸開業、余目駅を新設。
1914(大正3)年12月24日 余目〜酒田間 (12.2 km)* を延伸開業、砂越*・酒田*の各駅を新設。
1915(大正4)年4月25日 酒田〜最上川間 (2.7 km)* の貨物支線を開業、(荷貨)最上川駅*を新設。
陸羽西線(羽越線分離前)
1917(大正6)年11月1日 新庄〜酒田・酒田〜最上川間(貨物支線)*を陸羽西線と改称。
1918(大正7)年9月21日 余目〜鶴岡(仮)間 (13.3 km)* を延伸開業、藤島*・鶴岡*の各駅を新設。
1919(大正8)年7月6日 鶴岡(仮)〜鶴岡間 (1.8 km)* を延伸開業。
1919(大正8)年12月5日 酒田〜遊佐間 (12.2 km)* を延伸開業、本楯*・遊佐*の各駅を新設、鶴岡〜羽前大山 (6.0 km)* を延伸開業、羽前大山駅*を新設。
1920(大正9)年1月12日 高屋信号所を新設。
1920(大正9)年7月20日 遊佐〜吹浦間 (7.0 km)* を延伸開業、吹浦駅*を新設。
1921(大正10)年11月15日 吹浦〜象潟間 (17.3 km)* を延伸開業、小砂川*・象潟*の各駅を新設。
1922(大正11)年4月1日 高屋信号所を高屋信号場に変更。
1922(大正11)年5月22日 羽前大山〜三瀬間 (10.2 km)* を延伸開業、三瀬駅*を新設。
1922(大正11)年6月30日 象潟〜羽後本荘間 (25.5 km)* を延伸開業、金浦*・羽後平沢*・西目*・羽後本荘*の各駅を新設。
1922(大正11)年10月16日 羽後本荘〜羽後岩谷間 (7.1 km)* を延伸開業、羽後岩谷駅*を新設。
1923(大正12)年3月18日 三瀬〜温海間 (13.4 km)* を延伸開業、五十川*・温海*の各駅を新設。
1923(大正12)年11月23日 温海〜鼠ヶ関間 (8.8 km)* を延伸開業、鼠ヶ関駅*を新設。
陸羽西線
1924(大正13)年4月20日 羽後亀田〜羽後岩谷間* 開業により羽越北線と接続、陸羽西線を新庄〜余目間とし、秋田〜鼠ヶ関間を羽越線とする。
1952(昭和27)年2月15日 高屋信号場を高屋駅に変更。
1959(昭和34)年5月15日 南野駅を新設。
1966(昭和41)年9月1日 羽前前波駅を新設。
1987(昭和62)年4月1日 国鉄分割民営化にともない東日本旅客鉄道が承継、全線の貨物営業を廃止。
1991(平成3)年3月 CTC化完成。
1999(平成11)年12月4日 公募により決定された「奥の細道最上川ライン」の愛称を使用開始。
2002(平成14)年6月3日 天皇・皇后の山形訪問(植樹祭臨席など)に伴い、1号御料車編成によるお召し列車を新庄から陸羽西線経由で酒田へ運転(片道のみ)。DD51 842牽引(予備機DD51 895)。
2007(平成19)年7月に1号御料車編成に代わる皇室用車両を含めたE655系電車が導入され、2008(平成20)年11月12日にE655系による初めてのお召し列車が常磐線内で運転されたことから、1号御料車編成によるお召し列車は事実上これが最後となった。
2011(平成23)年3月11日 東北地方太平洋沖地震発生により全線で不通。4月1日運転再開。
2011(平成23)年4月7日 東北地方太平洋沖地震の余震発生により全線で不通。4月9日運転再開。
(注)年表中の*印は現在の羽越本線の区間・駅
wikipediaより参照
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