(概要) 磐越東線(ばんえつとうせん)は福島県いわき市のいわき駅から郡山市の郡山駅までを結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。「ゆうゆうあぶくまライン」の愛称が付けられている。 (歴史) 阿武隈高地を越えて、浜通り(福島県太平洋沿岸)の平と中通り(同県中部東北本線沿い)の郡山を結ぶ平郡線として計画され、平側の平郡東線(へいぐんとうせん)、郡山側の平郡西線(へいぐんさいせん)が1914(大正3)年から翌年にかけて開業。1917(大正6)年の全通と同時に磐越東線と改称した。 |
ゼロキロポスト (2016年6月11日(土)いわき駅5番線ホーム下にて撮影) 右下の「209K446M」は常磐線の「日暮里より209.446km地点」を示しています。 かつては5・6番線ホーム上にゼロキロポストの杭がありましたが、現在は撤去されました。写真中央の椅子脇のアスファルトにあったものと思われます。 (2016年6月11日(土)いわき駅にて撮影) |
常磐線と磐越東線の分岐点。 左2本の線路が常磐線で、右の線路が磐越東線。 (2016年6月11日(土)いわき駅近くの古鍜冶町踏切にて撮影) |
東北本線と磐越東線の分岐点。 左の高架が東北新幹線、中央を直進している線路が東北本線、右にそれている線路が磐越東線。 (2016年6月12日(日)郡山駅西口のビッグアイ展望台にて撮影) |
駅名・信号場名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
所在地 | 開業日 | ||
(漢字表記) | (よみ) | |||||
いわき駅 | いわき | - | 0.0 | 福 島 県 |
いわき市 | 1897(明治30)年2月25日 ※常磐線の駅として |
赤井駅 | あかい | 4.8 | 4.8 | 1915(大正4)年7月10日 | ||
小川郷駅 | おがわごう | 5.5 | 10.3 | 1915(大正4)年7月10日 | ||
江田駅 | えだ | 8.0 | 18.3 | 1948(昭和23)年10月1日 | ||
川前駅 | かわまえ | 8.0 | 26.3 | 1917(大正6)年10月10日 | ||
夏井駅 | なつい | 10.4 | 36.7 | 田村郡 小野町 |
1917(大正6)年10月10日 | |
小野新町駅 | おのにいまち | 3.4 | 40.1 | 1915(大正4)年3月21日 | ||
神俣駅 | かんまた | 6.5 | 46.6 | 田村市 | 1915(大正4)年3月21日 | |
菅谷駅 | すがや | 3.3 | 49.9 | 1948(昭和23)年10月10日 | ||
大越駅 | おおごえ | 4.4 | 54.3 | 1915(大正4)年3月21日 | ||
磐城常葉駅 | いわきときわ | 4.4 | 58.7 | 1921(大正10)年4月10日 | ||
船引駅 | ふねひき | 3.8 | 62.5 | 1915(大正4)年3月21日 | ||
要田駅 | かなめた | 7.0 | 69.5 | 1950(昭和25)年1月1日 | ||
三春駅 | みはる | 4.2 | 73.7 | 田村郡 三春町 |
1914(大正3)年7月21日 | |
舞木駅 | もうぎ | 6.1 | 79.8 | 郡山市 | 1914(大正3)年7月21日 | |
郡山駅 | こおりやま | 5.8 | 85.6 | 1887(明治20)年7月16日 ※東北本線の駅として |
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※船引駅以西は境界が入り組んだところを通っている。船引駅〜要田駅間は田村市→三春町→田村市→三春町→田村市と走行し、三春駅〜舞木駅間は三春町→郡山市→三春町→郡山市と走行するが、これらの区間に駅はない。また、舞木駅〜郡山駅間でも三春町を通っているが、やはり駅はない。 |
年表 | ||
平郡東線(へいぐんとうせん) | ||
1915(大正4)年7月10日 | 平郡東線として平〜小川郷 (10.3km) が開業。赤井・小川郷の各駅を新設 | |
平郡西線(へいぐんさいせん) | ||
1914(大正3)年7月21日 | 平郡西線として郡山〜三春 (11.9km) が開業。舞木・三春の各駅を新設 | |
1915(大正4)年3月21日 | 三春〜小野新町 (33.6km) を延伸開業。船引・磐城常葉・大越・神俣・小野新町の各駅を新設 | |
全通後 | ||
1917(大正6)年10月10日 | 小川郷〜小野新町 (29.8km) が延伸開業し全通。江田信号所および川前・夏井の各駅を新設、平郡西線を平郡東線に編入する形で磐越東線と線名を改称 | |
1922(大正11)年4月1日 | 江田信号所を信号場に改める | |
1933(昭和8)年11月16日 | 江田信号場を廃止 | |
1948(昭和23)年10月1日 | 江田仮乗降場を新設 | |
1948(昭和23)年10月10日 | 菅谷駅を新設 | |
1950(昭和25)年1月1日 | 要田駅を新設 | |
1959(昭和34)年9月22日 | 準急(1966年に急行格上げ)「いわき」を新設 | |
1963(昭和38)年7月15日 | 江田仮乗降場を信号場に改める | |
1968(昭和43)年10月1日 | 貨物列車と一部の旅客列車に用いられていたD60形蒸気機関車がDD51形ディーゼル機関車に置き換えられ無煙化を達成 | |
1982(昭和57)年11月14日 | 急行「いわき」を廃止 | |
1984(昭和59)年12月1日 | 江田信号場を仮乗降場に改める | |
1987(昭和62)年4月1日 | 平〜大越の貨物営業を廃止、国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道(第1種)・日本貨物鉄道(第2種・大越〜郡山 31.3km)が承継、江田仮乗降場を駅に改める | |
1988(昭和63)年4月1日 | 小川郷〜平を水戸支社から東北地域本社(当時)に移管。 | |
1991(平成3)年3月16日 | 全旅客列車が郡山運輸区に配置されたキハ110系気動車に置き換えられ、一部列車でワンマン運転開始 | |
1993(平成5)年12月1日 | 磐越東線営業所発足 | |
1994(平成6)年12月3日 | 平駅をいわき駅に改称 | |
2000(平成12)年3月10日 | 大越〜郡山で運転の貨物列車(大越駅からのセメント輸送)が廃止され当線から貨物列車が消滅 | |
2001(平成13)年4月1日 | 日本貨物鉄道が大越〜郡山の第二種鉄道事業を廃止 | |
2005(平成17)年12月10日 | 磐越東線営業所廃止、乗務員は郡山運輸区へ統合 | |
2009(平成21)年3月14日 | 郡山〜船引間でICカード「Suica」サービスが開始 | |
2014(平成26)年4月1日 | 郡山〜船引間が新設の仙台近郊区間となる。 |